飲むためのイタリアン。



ファミリア





 
 

オフの時は

背筋を伸ばしながら

時間は過ごすもんじゃない。

背筋を伸ばさなきゃならない場所で

過ごすのはまっぴらだし、

背筋を伸ばさなきゃならない女性と

食事するのはもっとゴメンだ、

若造じゃないんだし。



けれど、洋食でもしながら飲むかと

店の市販リストをめくると

どうしてああも、背筋を伸ばさなきゃならない

店ばかり並んで居るんだろう。

あんな店、多くの人は望んでないだろうに。

シェフって方々はシェアって奴を

ここらで考え直したがいいんじゃないかと思う。



例えば、海外ならば、赤鼻のオヤジたちが

飲んだくれているような

そんな雰囲気を醸し出していて、

それでいてこちらを唸らせてくれるような

そんなものを喰わせてくれる

そんな店をやっと見つけた。



原則として、コースがない。

黒板にその日のメニューが書かれている。

前菜と、ニョッキと、子羊なんかを喰った。

ワインは1本では足りず、

グラスワインを追加した。

そんなラフな過ごし方が普通にできる。

それでいて、こりゃあ家庭料理じゃあ

できないなという味ばかりだ。

うまい。ワインがすすむ。




ビルの谷間の、小さな店だ。

これもまた気に入った。