チーズ専門店で飲む。

タチバナフロマージュ





 
 

ぽっこりと空いた突然の休日。

何も予定がない。

こんな時にこそ、男の実力が験されていると思う。

……寝る。

わかる。この歳になればよくわかる。

寝るより楽はなかりけり。

……どこかに行こう。

で、子ども達もそれぞれに予定がある。

そんな時、あなたはどこにいくか?

で、じだらく氏に誘われ、

私は茶摘みに行こうと思ったわけである。

ところが雨。やれやれ。じゃあ、どうしたか。

ちょっとしたボランティアに出かけていった。

で、終わって一杯飲もうとなった。

マンネリも嫌だということで出かけたのが、

チーズ専門店タチバナフロマージュである。



タチバナフロマージュ。

長崎県では、唯一のチーズ専門店ではないだろうか。

小さな店だ。

ところがこれがマニアックな店だ。



店内に入ると、左手にチーズがぎっしりと納められている。

で、右手にカウンターがあり、ここに陣取る。

ワインを1本入れ、チーズ盛り合わせを頼む。



寿司屋を思い浮かべて欲しい。

カウンターの向こうに大将が居て、

「はい、お待ち」とネタが一つずつ供される。

客は時々大将にネタについて訪ね、

大将はその道を愛する者だけが持つ蘊蓄を紹介する。



そんなイメージでチーズが供される。

普段、みそ汁で暮らす人間にとって、別世界の味覚の饗宴。

チビチビと味わい、グビグビとワインを煽る。



一時間が経っていた。

洒落たバーで一杯飲む値段で、

日常をトリップした味を楽しめる。

チーズに詳しい者は日本人にそれほどいない。

それを前提とした、心優しい配慮で

ご主人が説明してくれるところがまたいい。


どっかりとくるので、振り出しに寄るべきだ。

女性と来るにはもってこいだろう。

いっておくが、背面に購買客が入れ替わり立ち替わり来る。

置いてあるワインもなかなかのものだ。