2001.冬
自室のベランダから朝焼けを眺め
「今俺がやらいで誰がやる」
ゆきを、独り呟く。
2001.初夏
酒を飲んで管を巻く中村豆千代を発見する。
取り合えずマスターに頼んでカシスソーダをプレゼントする。
→家までついてくる。
2001.夏
色々な方の力を借り、取り合えず秋に向けて稽古を開始。
三浦育未、ゆきをの我侭振りに10年来の親友の縁を切りたくなる。
→が、すぐに慣れる。
ないきれいこ、弾き語りしなければならない事実を衝き付けられ、ノリで参加してしまった事を後悔する。
→バイトを休んで練習してみる。
この頃、関係者全員『牛丼症候群』に罹る。
2001.秋
第1回プレ公演を行う。良い集団名が思いつかず、
余りにも無理やりに『放課後演劇クラブ(仮称)』としておく。
(仮称)の辺りにゆきをの最後の良心が感じられた。
『放課後演劇クラブ(仮称)』
第一回自己満足公演
縁<えん>
演出/放課後演劇クラブ(仮称)
構成/ゆきを
唄/ないきれいこ 舞台監督/中島武尊 美術/中村友・三浦育未
音響・効果/待山佳成 制作/三浦育未
会場/新宿歌舞伎町ヤシオ会館2F『ボレロ』
出演/ないきれいこ・中村友・中島武尊
三浦育未・ゆきを・泰地巧・坪山妙
2001.冬
高田馬場の喫茶店で捨て犬のような目をした男を拾う。
→ヨヲスケと名付ける。
2002.1月
一本目の脚本が上がる。が、役者がいないことに今更気付き焦る。
ヨヲスケ「後輩に物凄いハゲがいるんだけど、どう?」
ゆきを「取り合えず、見てみたいから連れて来て」
現れたハゲ(小酒井)は予想以上に眩しかったので一発採用する。
2002.2月
すったもんだの末、二本目の脚本が上がる。
第二期牛丼症候群発病。
バレンタイン当日と稽古合宿が重なり、女性群全員からの『手作りチョコで男性群をメロメロにしよう』企画が持ちあがるが、当日揃って寝坊をし、無かった事にする。
2002.3月
第2回プレ公演を行う。正式名称を『まごころ18番勝負』に決める。
→関係者の細かい笑いを誘って、ゆきを独りほくそ笑む。
まごころ18番勝負
第二回借物大勝負
第一部『アマノコタツ』
脚本/ヨヲスケ 演出/ゆきを・MAICO
天野照太/小酒井惣平 天野由宇子/岡部小笛 佐野須磨男/津田行輝
香山加代子/浅井ひとみ(声の出演)
第二部『春のアパート』
脚本・演出/ヨヲスケ
春/ゆきを 夏/MAICO 秋/中村豆千代
唄/ないきれいこ 舞台監督/中島武尊 音響効果/待山佳成
音楽/440Hzrin・待山佳成 制作/まごころ事務局
会場/新宿歌舞伎町ヤシオ会館2F『ハワイアンガーデン』
2002.4月
幾つかネタが上がるも、どれも形になる前にコケる。
2002.5月
ゆきをのヨヲスケ苛めが始まり、耐え切れず胃を壊す。
→やつあたりは程々にしようと、少し反省したフリをする。
目隠しをして高尾山に登る。
→擁護実習中だと思われ、沢山の人に『ご苦労様』と労われる。
2002.6月
脚本が形になってきたので、稽古を始める。
が、またも役者が足りない事に気付き、八方手を尽くす。
ヨヲスケ「若くて活きの良すぎる奴ならいるけど…」
ゆきを「公私共に大歓迎!」
若者(岩崎)との体力の差に呆然としつつも即採用。
2002.7月
出演者の一人が事故に合い腕を骨折して入院する。
→ゆきを、厄払いに行こうかと本気で悩む。
2002.8月
第3回公演『優しさの向こう側』上演。
当日仕込み、当日ばらしの二日間は予想以上にきつく、
「2度とやらない」と各々深く胸に刻む。
まごころ18番勝負第三回公演
『優しさの向こう側』
原作/ヨヲスケ 脚本・演出/まごころ18番勝負
愛心/中村豆千代 敬心/奥富栄理(劇団可燃物)
レイコ/ないきれいこ 小酒井専務/小酒井惣平
仲/ゆきを 鷲見/ヨヲスケ 金田/岩崎大輔
続木/亀高徹 山城/梅田壮史
舞台監督/小酒井惣平 音響・効果/待山佳成
音楽/待山佳成・内貴令子
メイク/山脇幸乃 制作/三浦育未
会場/東中野『スタジオV』
2002.9月
ネタが決まるまで当て所もなく集まる。
バリアフリーの常連になる。
2002.10月
毎回の役者不足に疲れ、メンバーを増やそうと色んな人に会う。
→何人かメンバーが増えるが、オリジナルメンバーの仲が良すぎるため、皆引いて去っていく。
2002.11月
金と権力を得るために、ゆきを、思い切って音響監督(この段階では助手)になる。
2002.12月
年末だと気付き、色々な意味で焦り始める。
あせった勢いでネタを出し、無理やりヨヲスケに書かせる。
2003.1月
あまりにも勢いで書かせたため、ヨヲスケの台本があがらない。
→とっとと外側から進めて、プレッシャーをかける。
ゆきを「今回は2人芝居の2本立てにします。もう人を集めるのに疲れたから!!」
→ヨヲスケ、ブチ切れる。
2003.2月
ようやく台本が上がる。
→ブチ切れた割には早くあがってきて、ゆきを(再び)ほくそ笑む。
大久保のサイゼリアで、一人寂しい誕生日を過ごす。
2003.3月
あまりにも難しい精神戦の台本に、ゆきを、日本語がおかしくなる。
どもり癖がつく。
大輔と育未は稽古場でマッサージばかりする。
北緯組と祭り組が、お互いの手の内を明かし合同稽古が始まる。
→四人とも、自分たちのほうが出来が良いと鼻で笑う。
2003.4月
ゆきを、小酒井を殴り疲れる。
大輔、育未を揉み疲れる。
そろそろまじめに稽古をする。
2003.5月
第4回MINI公演上演。
一部に大好評。
私達を見て、なんだか自分も嬉しくなっちゃった男(安元)が、いつの間にかバラシに参加する。
「何か、いつでも呼んでください、お願いします!」(無駄に低い声)
→今となっては祭り事に欠かせない存在になった彼を、ゆきをはこの時
『ただの胡散臭い奴』としか思えず、脳内から割と消去していた。
まごころ18番勝負
第4回mini公演
『北緯』
岩崎大輔・三浦育美
『祭り』
小酒井惣平・ゆきを
演出/まごころ18番勝負
舞台監督/小酒井惣平 音響・効果・音楽/待山佳成
メイク/山脇幸乃 制作/三浦育未
会場/荻窪『アトリエだるま座』
2003.6月
酔っ払っておかしくなった小酒井をコントロールできるのは、育未だけと判明する。
2003.7月
ゆきを、初めてアニメのレギュラー番組を持ち、にっちもさっちもいかなくなる。
2003.8月
バリアフリーのビールが温くて不味い。エイヒレが半生OR黒焦げ。
→でも行く。
2003.9月
無性に一本物がやりたくなる。
同時にヨヲスケに脚本演出依頼が来る。
「・・・・・・・・・・・あれ?」
→本屋で手当たりしだい戯曲を買う。
貯金が無くなる頃、「うちに来るって本気ですか?」と巡り会う。
2003.10月
配役決定。
ゆきを、相手役にイケ面が欲しくなり、5月に会ったイイ声でコイ顔の男を思い出す。
→安元、二つ返事で引き受けてくれる。(今考えても、よく騙したと思う)
2003.11月
演出がいないことにうっかり気付く。(遅!!)
ゆきを=主役 ヨヲスケ=別件で忙しい
→逃げる待山をとっ捕まえて無理やり席に座らせる。
2003.12月
出演者の半分が昼間仕事を持っている為、年末の忙しさに稽古が停滞する。
心の隙間を捕まえるかのようにゆきをに朗読の出演依頼が来る。
→片手間にできそうだったので、なんとなくOKしてしまう。
育未が初めて一人で年越しするのが不安になり、第1回年越し蕎麦打ち大会が開かれる。
2004.1月
実家に帰る組がバラバラに帰りほとんど稽古ができない。
その間にさくっと、客演を済ませる。
→実際は結局まごころ全員で手伝う羽目になったが、それはまた、別のお話。
ゆきをがドンドン太る。
2004.2月
稽古場でヨヲスケにプレゼントをもらう。
→柱の陰で泣きながら、何でもないふりをする。
2004.3月
仕事組が決算期で忙しく、全員揃っての稽古が、一日1hしかとれない。
→ゆきを、食べ続ける。
2004.4月
叩きが大変な予感がビンビンする。大輔にプランを急がせる。
ゆきをと待山の仲が悪くなる。
→メンバー全員がいろんな意味でモヤモヤする。
2004.5月
稽古の合間に叩きまくる。
安元がわざと領収書を取らないで沢山買い物をしてくる。
→嬉しいような悲しいような、複雑な心境です。
ゆきをが某養成所で講師をしていたときの生徒(小林)が稽古場見学に来る。
新しい玩具を沢山持っている小林にぴんと来たので、それとなく誘導して、本番手伝わせる。
→まんまとメンバーに入る。
2004.6月
第5回公演上演
まごころ18番勝負 第5回公演
『うちに来るって本気ですか?』
ゆきを・岩崎大輔・山脇幸乃・小酒井惣平・三浦育美・中村友音・安元洋貴
脚本/石原美か子
演出・音響・効果・音楽/待山佳成
舞台監督/小酒井惣平 メイク/小町幸乃
制作/岩崎育未 制作補佐/ヨヲスケ
会場/荻窪『アトリエだるま座』