「セサミ」という名称は、プラゼール水生生物研究所の店主が最初に研究発表されたものです。トランスアマゾニカ(アマゾン横断道路)沿い(おそらく、シングーのアルタミラからイタイツーバに横断する辺りか?) に棲息するという小型種です。模様には個体差がありますが、特徴として分かりやすいところでは、背ビレ基部と背中にかけて、3つの独立した暗色斑が入る個体が多いように思います。
シングー産で流通されるこのタイプの小型コリドラスが、長らく「ティエテ」という呼び名(商品名)で販売されていますが、 それらの個体群と外見的には良く似ているように見えるいわゆる本物の「ティエテ」は、かなり昔に入荷があったサンパウロ州のティエテ河水系が産地の別種です。いずれも、ゴヤス州アラグアイア河上流が産地である本物のコチュイ(C. cochui)ではありません。
ちなみに、サンパウロ産の「ティエテ」というコリドラスについては、原記載を確認する限り、ティエテ河水系の支流であるピラシカバ川(Rio
Piracicaba)をタイプ産地とするコリドラス・フラベオルス(C. flaveolus Nijssen & Isbrucker, 1983)と、形質的特徴が合致するように思います。私的には、「ティエテ」=コリドラス・フラベオルス(本物)の可能性が高いのではと考えています。これは、販売名として「フラベオルス」と付けられることが多かったコリドラス・ディフィエスとは、全くの別種です。 |
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