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あいば野今津駐屯地に「無人偵察隊」配備

●無人偵察隊:陸自初の常駐へ、今津駐屯地、来年から/高島ヘリ遠隔操作し情報収集 隊員30人、近畿や四国などで活動 

 高島市の今津陸上自衛隊に、無人ヘリコプターを地上から遠隔操作して情報収集する陸自初の「無人偵察隊(仮称)」の常駐計画があることが6日、分かった。有事の際、敵国の動きを探ることなどを目的にした部隊で、隊員数は約約30人。本州西部と四国の防衛を担当する中部方面総監の直轄部隊。防衛省は、同隊を来年度末までに駐屯させる準備を進めている。
 同駐屯地はには第3戦車大隊や第10戦車大隊などが駐屯し隊員数は約760人。今年3月には、車両に積んだレーダーなどでテロ情報など集める移動監視隊(約50人)が新たに編成されている。
 無人偵察隊の新設は、陸自の情報収集体制の強化の一環。同省などによると、同隊は、無人ヘリ(全長約5メートル、幅1メートル)を活用、陸自中部方面隊が管轄する近畿や東海、四国などで活動する。4機の無人ヘリや電源供給のための「発信・回収装置」、ヘリを操作するための「追随装置」を積んだ車両などを備える。

 市は、同駐屯地の隊員数増加が、地元経済の活性化や市民税の増加、自衛隊関連の国の交付金増額などにつながるため、毎年、新部隊の駐屯を要望してきた。自衛隊との窓口である市税策調整課は「市民税の増加につながる新部隊の常駐は、地元経済にとっては朗報。今後、火災時に無人ヘリに出動してもらえるように要望していきたい」としている。      
                          毎日新聞  2008年9月7日 滋賀地方版
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 「移動監視隊」(約50人、車両10台)は既に発足し、「無人偵察隊」(約30人、無人ヘリ4機)も来年度には新設される。過疎の高島市も基地交付金や市民税などをあてにし歓迎している。そう言えば反対デモでいつもは「一周」していた第2兵舎(姫路特科隊分屯地)は移転のため既に無人となっていた。ここに新設の隊がそのまま入るかどうか不明だが、幾棟も兵舎が並びあつらえ向きではある。

▼イラクの陸自無人航空機が墜落 機器トラブルか〜墜落は2度目
                         朝日新聞 2006年6月29日
 古い記事で申しわけないが06年のこの頃、サマワ駐屯自衛隊はどことなく飛んでくるロケット弾や迫撃砲弾に悩まされていた。そこで無人機を飛ばして偵察していた。墜落は狙い撃ちされのでなく「機器トラブル」で2度目だという。小さいものと思ったら「全長3メートル」もありかなり大きい。多分国産だろうと思うが、この頃からこうした「欠陥機」が既に使われていたことは間違いはないが、詳しい報道はない。このほか、陸自北部の静内・東部の下志津駐屯地に無人偵察隊新設されたとも伝えられるが、無人標的機のようなものかなど防衛省は公表していない。

▼防衛省 無人偵察機に15億円07年度予算 レーダー独自開発
                        西日本新聞 2007年1月1日
 この記事で防衛省は、07年度予算で「初めて研究開発費15億円を計上」したとでいうのだが、では前記06年のサマワの無人偵察機は一体何だったのか。
 来年度、つまり08年から2年半かけて搭載レーダーなど研究、10年度までにこれらを独自開発するという。狙いは北朝鮮のミサイル発射や核実験、中国の軍事的台頭など受け情報収集能力を強化するという。しかしこれらを果たすには相手国に相当接近しなければならず、迎撃スクランブル発進で撃墜される恐れなど、「論議を呼びそうだ」としている。
 また、これらの機体開発には約10年かかるため、当面は米国製グローバルホーク(1機約64億円、高度2万m、滞空36時間)か、プレデター(1機約15億円、高度1万m、滞空30時間)購入を検討している。(ただし今津駐屯地配備の無人機は「無人ヘリ」とされ、上記は固定翼機。)

●今津駐屯地配備への無人機は「無人ヘリ」とされ、高度は低く航続距離も短い。東海から中国、四国にかけ日本で最も長い海岸線を「偵察範囲」とする中部方面管轄に限定し、国内向けのものだろうが将来は分からない。「移動監視隊」についてもこれに準じたものだろうが、実態は分かっていない。
 現在、北朝鮮の特殊部隊が侵攻した想定で、対テロ戦や化学・生物兵器などの攻撃を受けた想定で訓練が各地で行われ、これに伴い中部方面直属の化学兵器防護部隊も増員され昇格している。あいば野日米共同演習もこれらにつながるものだろう。

  来年2月から空自ミサイル分屯地にPAC3が配備されることが高島市に通告された。93年に配備されたパトリオット2(5基)の内、2基を09年度末までにMD(ミサイル防衛計画)地対空ミサイル・パトリオット3発射機に改修し、計32発(約160億円)を配備する計画である。今年11月19日、ハワイ沖で海自自衛艦が60億円かけ迎撃実験に失敗している。「機器の不具合」だというが、元来標的発射が予め分かっている追尾は「出来レース」というしかない。海自イージス艦はミサイルSM3搭載に改修されるが、無人偵察機搭載も今後検討されるという。何れも壮大な税金の無駄使いというほかはない。

08/12/17  W
反戦・反基地ブログ