問題の次期輸送機CXのこと
10月29日、国会で守屋元防衛事務次官の証人喚問がありました。肝心なところになると「記憶にございません」ですが、官僚のトップになるような人が、そんなに頭がわるいとはとても思えません。
海自給油をめぐる問題はともかく、CX(C−1輸送機の後継機)のエンジン輸入をめぐる問題があります。空自中型輸送機C−1は現有27機(美保や入間基地に配備)のところ、今後20〜40機導入するようです。当面6基のジェットエンジンを米メーカーから輸入、その代理店が山田洋行です。守屋はその子会社の元専務(自衛隊出身)と親しく、ゴルフ接待そのたの供与を受けたとする。証言では接待は認めたが「見返りはしなかった」というのが大まかな経過です。
ところで問題のCXやC−1はどんな輸送機か、C−130輸送機を含め、以下書き出して見ました。不明なところもありますが「朝雲」や「装備年鑑」などによる。
◆@はCX AはC−1 BはC-130
全長 全幅 全高 巡航速度 航続距離 最大搭載量 乗員 エンジン @43.9m 44.4m 14.2m 約890km
約6500km 約26t ---- 2基 噴射 A29.0m 30.6m 9.99m 約650km 約2200km 約
8t (5)+60 2基 噴射 B29.8m 40.4m 11.7m 約620km 約4000km 約14t? (6)+92
4基プロペラ
※C−130は現有16機のうち3機がイラク派遣。
新しく空中給油・輸送機(KC−767)導入により、制御パネル・受油口、翼下の空中給油ボッド、胴内タンクなど順次改良装着により長距離航続が可能となる。
※C−1エンジンは国産。CXエンジンはGE(ゼネラル・エレクトリック)製で、政府専用機や空中警戒管制機のエンジンと同型。
※かつて「ソ連原潜封じ込め」で「100機体制」(現有97機)と言われた海自P−3C対潜哨戒機も、その後継PXとして、CX同様試作機(川崎重工岐阜工場)は完成しており、今後量産体制に移る。
※CXにしても海自艦艇にしても「後継」のことあるごとに、「諸元性能」は益々肥大化、つまり「大艦巨砲」化しています。これらの兵器製造メーカーは三菱や川崎などがトップでランク表は昔と変わりありません。莫大な研究開発費が投入
され、その企業しか作れないことから随意契約が当然とされています。三井、三菱、伊藤忠など大手代理店の問題もありますが、そこへコネで割り込もうとしたのが代理店の山田洋行です。ちなみに同社は「装備年鑑」見開きに2頁の広告を載せています。
07/10/30 W
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