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62年目の「8月15日」

今年の8月15日は、娘婿が私の実家の「墓参りをしたい」というので付き合うことにした。行きは「北近畿」、帰りは播但まわりの「浜風」で日帰りした。
 帰り八鹿駅で神戸新聞を買う。八鹿駅と言えば山田風太郎「戦中日記」にも出てくるが、これより奥の関宮町出身。父親は医師だったが幼くして死別した。地元では文学記念館も設立されている。
 神戸新聞には、<大阪で小田実さん追悼集会、親交の二人「歩み」語る>という前日行われた「市民の意見30」例会の記事があった。社説も小田実の死去に触れていた。大阪にはこうした地元と密着した「地方新聞」がない。
 10時頃帰宅。NHKテレビは憲法九条をめぐる討論会をやっていた。識者として小林よしのり・小林節・斎藤貴夫・渡辺治氏ら。以前にも同じような番組があったが、心なしか護憲派が優勢だった。「美しい国」の改憲意図が見えて来たのかも知れない。集団自衛権をめぐっても、賛成派識者を人選するなど見え見えの猿芝居ではないか。
 テレビ毎日系が「終わらない戦争」という番組。塩川さんという方は沖縄で戦死した父親の骨を探そうとするが、あまりにも多くの戦死者の骨が放置されていることを知る。そこで地元の国吉さんと言う方と協力して発掘する。こうしたなかで全然手つかずのガマも見つかる。遙か南方、餓死状態で暗い土の中に放置されている戦死者は150万人とも言われる。すぐ近くの沖縄ですら、こうしたボランティアによる手探り発掘が続く。千鳥ヶ淵遺骨埋葬地のずさんさの告発もあった。
 読売系テレビが「ニュースZERO」再放送。沖縄出身のタレント知花くららが沖縄を訪ねる。「鬼畜」米兵をおそれ50人もの住民が潜んでいた井戸の底は横穴の洞窟だった。久しぶりに会った祖父は「集団自決」の話をした。ヤシの葉を「こうして首を絞めるとと戻らない」。自分で首を絞め失神したところ、「まだ生きている、死んじゃいかん」と通りすがりのおばあさんの声で気がついた。これまで話したことが無かったのに「何故今になって語るのか」との問いかけに、「政府は教科書記述を変えようとしている、今こそ本当のことを次の世代に伝えたい」と祖父は答える。

 知り合いの信太正道さんから文書が届いていた。「若い人たちとトークしましたので報告します。大阪でも火をつけて下さい」とメモ書き。「若い人」とは元右翼だったとする雨宮処凜さんのこと。信太さんはかつての東京・大阪のPKO訴訟仲間。その後「厭戦庶民の会」を立ち上げる。元特攻隊員で戦後は日航機長だった。

  同封新聞記事によれば、9月21日午後一時〜日比谷公会堂で、<全国の老兵士62年ぶりに一堂へ!あの戦場体験を語り継ぐ集い>が開催され、「元兵士約50人が戦場体験を語る」とされている。
  問合わせ「戦場体験放映保存の会」03-3465-6066 Email:senjyou@notnet.jp


07/8/20 W
反戦・反基地ブログ