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「アメリカの良心」ジャネット・ランキンの映画化

<きくちゆみの地球平和ニュース>54号(1月21日付)によれば、ジャネット・ランキン(1880〜1973)生涯の映画化が進められているようです。きくちさんは、その主演女優と監督に会ったということです。以下はニュースの記載部分からです。
◇ニュースの発行:Global Peace Campaign  http://www.globalpeace.jp/

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■ジャネット・ランキン----アメリカの良心

 ジャネット・ランキンという名前のを聞いたことがありますか? アメリカで初めて女性で下院議員になった人です。彼女は第1次世界大戦と第2次世界大戦にたった一人で反対しました。現代のバーバラ・リーさんですね。
 彼女の生涯が今度『A Single Woman』というタイトルで映画化されます。
 http://www.youtube.com/watch?v=7rlD9Gr36vM

 その主演女優と映画監督にロスでお会いすることができました。
 http://kikuchiyumi.blogspot.com/2007/01/single-woman.htmi

 完成は6月末の予定。彼女たちは私に日本語版の制作をしてほしいと考えています。他の仕事との兼ね合いで引き受けられるか分かりませんが、実現できたら素晴らしいです。
Make Love. Not War. ランキンさんの残した言葉の一つです。
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 私は英語は分かりませんが、上のサイトはスタジオ撮影風景のようで動画です。
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 私がジャネット・ランキンの名前を初めて知ったのは、十年ほど前チャールズ・オーバビー氏(「第9条の会」提唱者、元中部大学客員教授)の講演を聞いた時です。

オーバビー氏は「私はモンタナの一匹おおかみ」と自称し、もう一人の「一匹おおかみ」にジャネット・ランキンがいる、と紹介されていました。
 その後たまたま古書店で、大蔵雄之助『一票の反対--ジャネット・ランキンの生涯』 (1989年、文芸春秋社)入手しました。(その後同書名で2004年、麗沢大学出版会で再版、著者は放送関係ジャーナリスト)1997年には、櫛田ふき監修/H・ジョセフソン著/小林勇訳『絶対平和の生涯--アメリカ最初の女性国会議員ジャネット・ランキンの生涯』(藤原書店)が出版されています。近刊では2004年、メアリー・B・オブライエン著/南部ゆり・安斉郁郎訳『非戦の人 ジャネット・ランキン--アメリカの良心とよばれた女性』が水曜社から出版。この他アメリカの運動史の中で述べられたものもあるようです。
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 ジャネット・ランキンはモンタナ州の牧師の子として生まれ、教師やソーシャルワーカーを勤めた後、1916年に共和党から議員出馬し下院議員となった。国政レベルでは米国初であり世界的にも初めてだった。まもなく第1次世界大戦の参戦をめぐり、50人の議員と共に反対した。しかし女性参政権がやっと実った時期で差別もあり、女性が反対したことで非難激しく次期目は落選する。
 その後はソーシャルワーカーなど続けながら、1940年に無所属で再出馬した。そして太平洋戦争開戦をめぐり、388対1、非難ごうごうの中たった一人で開戦に反対した。自らの対案も提出しブーイングの中で論戦したがかなわなかった。
 当然ながらまたも落選。戦後彼女はガンジーに会うため、インドに向かう途中に横浜に上陸するが、誰一人彼女のことを知る日本人はいなかった。もちろん日本人のために反対したわけではなかったが。
 すっかり忘れ去られたかにみえたが、再び彼女の名前が浮上したのはベトナム反戦の高まりのなかだった。「ジャネット・ランキン旅団」5000人デモの先頭にルサー・キング夫人らと共に立ったのは87歳の時だった。その後、「ヒッピーのような」生活のなかで社会福祉のボランティア活動を続け93歳で死去する。
 生涯独身、著作は残さなかったが講演・演説記録などは残っている。故ケネディ大統領は彼女を激賞賞賛したが、その勇気であって「平和主義」ではなかった。
 米連邦議会議事堂に各州推薦の銅像を寄贈することになっているが、モンタナ州からはジャネット・ランキン像が1985年に寄贈された。私がその銅像の写真を見たのは、十年ほど前だったか創価学会の「聖教新聞」だった。池田名誉会長は、九州の女性会員大集会でジャネット・ランキンを激賞していた記事を見たことがある。

 2001年、米民主党議員バーバラ・リー氏(ロスのアフリカ系米国人)が招かれ来日講演した。バーバラ・リー議員も、420対1で大統領のテロ報復戦争権限には一人で反対した。98年のイラク空爆、99年のコソボ派兵にも同じく反対した。先に挙げたチャールズ・オーバビー氏のほか、まだまだアメリカには「アメリカの良心」の存在があり、それを支持する民衆がいる。映画はどういう形で紹介されるか分かりませんが期待したい。 
2007/02/07  W



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