ヤマサクラ61(YS61)のシナリオ削除される
先に「YS61」の関連資料として『赤旗』記事を紹介しましたが、その後このシナ リオ掲載の米国防省ホームページは削除されました。(『赤旗』に内容が掲載され たせいか不明。防衛省はノーコメント)。 かつて2000年の「YS37」の場合、週刊誌にシナリオが掲載され、防衛庁は抗議し て削除された経緯があります。(情報公開に日米のずれがあり、例えば「トイレの 場所も分からん」と米側は不満だったようです)。 この時のシナリオは、「赤軍」機動部隊が山口に上陸侵攻し、岡山あたりで防御 の自衛隊は米軍の応援で反撃、壊滅させるといったのが大体の内容でした。 ヤマサクラ演習は82年に始まりますが、その頃は「ソ連脅威論」、つまり「ソ連 が北海道に攻めてくる」という想定で訓練が行われた。そのため北海道に戦力・戦 車などを集中させ、北方機動演習などが行われた。ところがソ連には着上陸作戦の ための艦船・舟艇など持っているわけでなく、戦力を過大に水増しし見積もったも のでした。沖縄戦に見られるように、着上陸作戦には膨大な艦船・後方支援態勢が 必要とされ簡単ではない。 現在ではロシア、中国、北朝鮮にどがどれだけの武器・装備を保持しているかは 大体分かっており、着上陸作戦のための武器など保有しているとも思われません。
前記『赤旗』記事のなかで指摘してますが、今回のシナリオは「日本の防衛」の 枠を飛び越えたもので、極めて非現実的で「中国脅威」をあおるのみです。 日米共同演習で米軍司令官は「いつかは肩を並べて共に戦う時がやってくるだろう」 と総括演説で述べていますがこれが狙いです。アメリカはベトナム戦争以後、 自国民の犠牲を極力押さえ「同盟」国民を巻き込んで戦わせる政策をとってきました。 その延長線上に今日の日本があるといっていいでしょう。
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近隣国が、日本領土の侵犯、或いは実効支配に依る侵略を行っているとき、あく < までも剣をもっていることは示さねばなりません。 <
もし、自衛隊を解散し、日米安保が失効或いは破棄されることがあれば、領土拡 <
張意志ををもっている(地下資源、海洋資源を増やす)近隣国は、堂々と軍事力 <
を背景に北方領土を含む各島の占拠を始めます。
日本には憲法九条があり武力保持・交戦権を禁じています。「自衛隊は軍隊では ありません」から始まり、保守自民党政権のもとで嘘の上に嘘を塗り固め、今日の 軍事力を築いてきました。民主党政権への交代を機に再検討すべきでしたが、結局 は自民党政権と何も変わっていません。 自衛隊という「剣」を持っていても北方領土は占拠されており、根気強く話し合 っていくしかありません。そうはいっても沖縄が事実上アメリカに占拠されている 問題は相手側にも言い分があります。民意を無視しても強引に米軍駐留を許す民主 党政権の政策では、これらの問題は解決できないでしょう。
ヤマサクラ演習は2000年の(YS37)以来、毎回3000人規模で反対集会を継続してい ます。地元伊丹教組などが呼びかけ実行委員会を構成。「一日共闘」という形ですが、 イラク派兵反対についても同様に枠組みがとられました。一方、あいば野演習 場での日米共同実働演習では連合系と日共系との共闘は難しいようです。(部落解 放同盟を認めない問題が尾を引いているようです)。
◆YS57 2009年12.1-2.14 北部方面東千歳 自衛隊4500人 米軍1200人 ◆YS59 2011年1.20-2.03 西部方面
健軍 自衛隊4500人 米軍1500人
米側参加は洲兵や予備役兵などですが人数は次第に大規模になってきています。 シナリオはアメリカ人が作成したものと思われますが、約半年間の準備段階で日本 側が何故修正を提案しなかったのでしょう。(仮想敵に関する表現など)。 一応、同演習の「動画」など自衛隊はインターネットで公表していますが、シナ リオに関しては全く不明です。隠し事しないて何故、日本の市民に堂々と公表しな
いのでしょうか。
2011/9/29 W
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