「イラク崩壊 元中東特派員の報告」学習会 報告
関西共同行動 4月28日
PM6:30~ 於:エルおおさか
吉岡一 学習講演会
参加者30名。大事なそして貴重な話をお聞きする機会ではあったが、参加者が少なかったのは残念だった。だが、そのことと講演の重要性とは関係がない。
主催者挨拶として中北さんの派兵恒久法など改憲状況の報告に始まる。冒頭、司会の方で香田証生さんの死を忘れることなかれと演説したこともあって、吉岡さんの話は、イラク現地報道の心構え?=拿捕殺害も視野に入れての取材であったことを淡々と経験を交えた話から始まった。03年イラク戦争終結後の同年8月以降、退去命令の出る07年5月まで何度も特派員としてバグダットに在駐して、流れ弾だけにはやられたくないと定点取材を続けられた。その結果吉岡さんの報道は一貫してイラク市民との生の交流を通じた、いわゆる官製の報道とは異なる視点で貫かれていた。いわくイラク人の「シーア派とスンニ派との間の自爆は【テロ】行為だが、アメリカに対する自爆は【攻撃(戦争行為)】であって、(吉岡さんの)記事を見直してもらえれば明快に用語を使い分けています-という話。俗に言われるように(日本にとってはそうであっても)アメリカにとってこのイラク戦争は、石油欲しさではなく、純粋にイスラエル擁護を目的とした戦略的背景でしか説明できないこと。100年に一度の経済恐慌を起因させたアメリカは、実はイラク戦費調達がその背景にあるという話・・・あっという間の90分であり、また十分な質疑には時間不足ではあったが、その後の交流会含め、意義あるある集まりとすることができた。アメリカ軍は2010年8月にイラクから撤退するということだが、イラク戦争は過ぎ去った過去の話ではなく、日本の参戦の経緯含め、改めて小泉元首相はじめ各閣僚の戦争責任を問う「審問会」を実現させる必要があるだろう。イギリスではすでに着手されているという。改めて吉岡さんに感謝するとともに、今後のご活躍を期待いたします。(文責:H)
※吉岡一さん著作「イラク崩壊」A5版400P \1800(割引あり)共同行動にて取扱中