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第9条を愛する日本の人達への手紙
チャールズ・オーバビーさん〈第9条の会アメリカ〉から

第9条を愛する日本の友人の皆様へ

戦争放棄の憲法第9条、発布60周年を迎える2006年11月3日は、かつてない程に、あなた方日本人にとって、そして美しい惑星地球の全ての人間にとって、とても心配な、そして難しい、二つの新しい理由があります。

1つは皆さんの新しい総理大臣、安倍晋三氏です。彼は、経験がないために、獣のようなわいせつそれこそが戦争だということを、全く知らず、第9条の素晴らしい英知を、はっきり、本気で破壊しようとしています。もちろん、この
狂気を全力で後押ししているのは、残念ながらアメリカ政府です。もう1つは、北朝鮮の核兵器による威嚇です。ブッシュ風ネオ‐コンのイデオロギーと行動によって拍車をかけられて引き起こされた、大変不幸な事態です。

ブッシュ大統領を陰で糸引く、“ネオ-コン男達”と、一人の“ネオ-コン女”(コンドレッサ・ライス)は、冷ややかな笑いを浮かべながら、日本政府は、これからもアメリカの操り人形であり続け、そして、アメリカが世界中で行う戦争のために、日本政府はアメリカ軍事帝国が、日本の自衛隊を手に入れるのを許す、当然そうなると考えている。 そして、その為には、第9条は破壊されなければならないのです。

英語の口語では、コンと言うと、それは、「詐欺を働く」という意味です。上で述べた、“ネオ-コン男達と、一人のネオ-コン女” と私が表現した意味を説明します。英語のスラングで〈コン男〉、〈コン女〉は、最初に信頼させておいて、人をだます詐欺師を意味しています。アメリカ国民は、イラクにアメリカが先制侵略する理由を、ブッシュ政権の嘘によって、“詐欺にあった”のです。 イラクから、アメリカ兵の死体の袋が悲しみに包まれ祖国に戻ってくるので、だんだんと、アメリカ人たちも、自分達がだまされたと、判り始めてきたようです。

第9条を守るという、皆さんの課題は、不幸なことに最近の北朝鮮の核兵器による威嚇のために、更に複雑なことになってきました。しかしながら、この悲しい事態も、なによりもまず、ブッシュ風ネオ -コン詐欺師達が、横柄に、対
話と外交の対極にある、脅しや妨害に手を染めてきたことから来る不安定化という苦い報いなのです。カーター元大統領は交渉によって1994年の“枠組み合意”で、半世紀以上続いたアメリカの威嚇を和らげる見返りに、北朝鮮の
核開発の手綱を持ったのです。徐々にではあっても、それなりにうまくいっていたのに、2000年、アメリカはブッシュとネオ- コン達に、政権奪取されてしまった。ブッシュ風ネオ -コンのイデオロギーが、この“枠組み合意”を破壊するのは、あっという間でした。

私の考えでは、この大変不幸な北朝鮮事態では、皆さん日本の国民は、日本とアメリカの政府によって“詐欺を働かれつつある”のではないか、丁度、アメリカ人が、今のアメリカのイラクの惨事に先立ってはブッシュ一味に、嘘と、
故意に真相を一部だけしか伝えない話で “騙された”ように。

親愛なる日本の第9条を愛する一人ひとりに訴えます。大変困難な時代ですが、第9条を名誉勲章にして軍隊によらない、非暴力による紛争解決のありかたで、日本が世界のリーダーシップを取る、そんな道へと、皆さんの新しい首相、安倍総理 <誤った道に案内されている を道案内するために、あなたは何とかして、ガンジーやキング牧師が実践したような、社会的に強い影響力をもつ非暴力の方法を用いる勇気と強さを見つけなければならないのです。 

平和を願って 2006年10月18日
第9条の会アメリカ、チャック・オーバビー
(翻訳:たかだ洋子)
反戦・反基地ブログ