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韓国・朝鮮・沖縄、東アジア民衆の主権連帯・民衆連帯で自主的で平和なアジアをめざそう(採録)

【 韓国・ 東アジア研究所所長】 徐勝(ソ・スン)

この文章は、3月 24 日の「とめよう!戦争への 道・めざそう!アジアの平和関西のつどい」での徐 勝さん(又石(ウソク)大学校東アジア平和研究所 長)の講演「朝鮮半島南北和解・協力と東アジアの 平和」の要約です(文責/星川洋史)。

昨年は幸せな年でした。平昌オリンピック、南北 首脳会談、米朝会談など急激な変化がもたらされま した。しかし今年2月のハノイでの二回目の朝米首 脳会談は「合意」に達することはできませんでした。 去年の南北会談、朝米会談の基調は平和でした。そ れが実を結ばなかったことを喜んでいる安倍首相 は、平和を喜ばないということです。

去年の板門店宣言は「朝鮮半島にはもはや戦争は なく、新たな平和の時代が開かれた」「民族的和解 と平和繁栄の新たな時代を果敢に切り開く」としま した。「南北関係の全面的で画期的な改善と発展を 実現することで(中略)共同繁栄と自主統一の未来 を早めていく」とし、さらに重要なのは「わが民族 の未来はわれわれ自ら決定する」と民族自主原則を 確認していることです。

2010年3月の天安艦沈没事件をめぐって、韓 国の北朝鮮への制裁の解除の主張をトランプ大統領 が拒否し、実現できませんでした。韓国の主権は今 も制限されています。それは、1840年のアヘン 戦争以来の帝国主義のアジア植民地支配が今日も続 いているということです。

今日の朝鮮半島の分断のはじまりは、第二次世界 大戦での日本帝国主義の処理のために、南にアメリ カ・北にソ連が入る米ソ分割占領でした。韓国の親 日派問題は新たな冷戦構造に対応するために、アメ リカが日本帝国主義の植民地支配の道具・手先であ った勢力・親日派を利用したことによるものです。 アメリカは、日本では、安倍の祖父・岸信介ら戦犯 等右派も利用しました。さらにこの問題は、冷戦体 制下のマッカーシズムの台頭・利用とも一つながり です。

朝鮮半島の問題、台湾、沖縄の問題の解決はこう したアジア・東アジアの歴史的問題の解決・克服で あり帝国主義と反帝国主義の闘いです。

トランプ大統領のアメリカファーストは、自分フ ァーストであり人種主義者です。金儲け中心の実利主義、新重商主義です。しかし、その実利主義、自 己中心主義が、米韓合同軍事演習の中止にも初の朝 米会談にもつながりました。そのトランプが「開い た道」をわれわれ民衆が追い詰め、後戻りさせず、 実現することが求められているのです。
こうした中で、沖縄の闘いは多くの学ぶべき点が あります。沖縄の人々は、最近まで朝鮮へ100名 以上の人を派遣していました。その理由は、朝鮮半 島で軍事的衝突があれば真っ先にミサイルが飛んで くるのは、米軍基地がある沖縄になるだろうが、沖 縄は「朝鮮を敵視していない。戦争に反対し米軍基 地に反対して闘っていることを理解してほしい」と いうことでした。

キャンドルデモの核心は「朴槿恵ではなく、われ われ民衆が決定する」としたことでした。「南北の 民衆の自主的闘いによる統一の実現」のはじまりで す。光州蜂起の偉大な意義は、民衆の支持・同意の ない政治・権力に対するに暴力をもっての抵抗権、 反乱権の行使でした。

沖縄の闘いは非暴力を貫いています。これはきわ めて考え抜かれた闘いだと思います。負けないこと が勝つことだ」「沖縄のアイデンティティーを大切 にして」闘っています。

帝国主義のアジア植民地支配の継続と闘う民衆の 自主的連帯が求められています。沖縄でも韓国でも 「主権者連帯」「平和連帯」を掲げてつながりあう 闘いが求められています。


関西共同行動ニュース No80