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2015年関西共同行動の闘い 戦争法案廃案・戦争する国造りとのたたかいの1年  
【関西共同行動】 星川洋史



 関西共同行動は、戦争法との闘いを中心に安倍政権が次々と打ち出す戦争する国造りの政策との闘いを、しないさせない戦争協力関西ネットワーク(シーサーネット)をはじめ、関係する諸団体の呼びかけに市民運動として参加し、一翼を担い、成功のために闘ってきました。

 14年までの闘いを引き継ぎ平和人権センターの労働組合などとの協力の上で、「戦争させない千人委員会」の形成や戦争法案廃案の集会に参加し闘いました。ここ数年、秋に取り組んできた平人センターと「戦争あかん!基地いらん!関西のつどい」実行委員会の共催の「止めよう!戦争への道 めざそう!アジアの平和」関西のつどいは、千人委員会の協賛でもたれ、全国的な戦争法案廃案闘争の一環として実現し、法案の攻防の最終局面の9月13日、中之島公会堂を埋める千三百名の集会とデモを行いました。その取組の中で、7月10日には、戦争あかん基地いらん関西のつどい実行委員会の呼びかけ団体である東南フォーラム平和・環境・人権や大阪ユニオンネットワークなど6団体での独自の集会、デモが八百人で行われました。

 こうした努力と取組の上に、憲法会議など共産党系の運動団体との共闘も成立し、8月30日にはシールズやサドルなどの若者も参加し、扇町公園からあふれ出る2万5千が結集しました。こうして、東京などで成立していた「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動」の全潮流の結集の闘いが大阪・関西でも実現し、全国的な戦争法案反対闘争を主体的に担うことができました。これに先立って、7月18日には同じ扇町公園で石田前大阪弁護士会会長ら49人の呼びかけで1万人集会がもたれるなど大小いくつもの集会がもたれました。

 それと前後して、関西共同行動は、シーサーネットの構成団体として、秘密保護法廃止!ロックアクション(現在「戦争あかん!ロックアクション」)などとともに自民党大阪府本部への抗議行動や6の日の集会・デモ、ヨドバシカメラ前などでの情宣にも積極的に取り組んできました。

 きわめて残念なことに、戦争法は衆(7月16日)参(9月18日)両院とも強行採決という異例な事態でしたが、関西共同行動は、強行採決以降も、全国的な運動の高揚を引き継ぎ、戦争法を実働化させない闘いから法の廃止をめざす闘いへと進むよう取り組んでいます。11月5日には、戦争あかん!ロックアクション、戦争させない千人委員会、シーサーネット、集団的自衛権違憲訴訟の会が「戦争法を“ロック”するためにできること」集会が四百人でもたれました。大阪府市ダブル選挙の関連も含めてシールズやサドルの大規模な街頭情宣も行われています。

■辺野古新基地建設・Xバンドレーダー基地反対

沖縄連帯! 反戦・反基地闘争への取り組み6月辺野古訪問団20余名で実現

 安倍政権による戦争法案と深く関係する様々な攻撃に対して、関西共同行動は、それぞれの課題を取り組む団体の賛同者や呼びかけ団体になってそれぞれの人たちと協力して取り組んできました。

 戦争法案と同時に進められてきた辺野古新基地建設反対、米軍Xバンドレーダー基地建設反対闘争にも、反戦・平和を中心課題とする市民運動団体として取り組んできました。

 辺野古新基地建設反対・沖縄連帯の闘いでは、「STOP!辺野古新基地建設 大阪アクション」に参加し、大阪アクションが提案する中之島・水上ステージなどでの集会・デモを呼びかけ、参加し、6月5日の島ぐるみ会議大阪集会への呼びかけ、参加など、沖縄・辺野古連帯集会に取り組んできました。

 6月13日から15日の3日間、関西共同行動の呼びかけで沖縄訪問と、辺野古でのテント村、キャンプシュワブで現地の人たちの座り込みに参加し、ヘリ基地反対協の安次富さんら現地を担う人たち、金城実さんとの交流が実現し、今後のわれわれの辺野古新基地建設反対闘争にとって有意義な取組ができました。

 沖縄の人たちの圧倒的な結集で闘われている新基地建設、埋め立て反対闘争に対する安倍政権の強権的弾圧攻撃を撃退するための本土における闘いが問われています。

 安次富さんの要請もあった10月24日の朝日放送の、沖縄の人々、基地反対闘争、翁長知事などを侮辱し敵視する「教えてニュースライブ 正義の見方」への抗議・申し入れと謝罪要求の取り組みも現在進行中です。

 経ヶ岬、京丹後の米軍Xバンドレーダー基地は、日米ガイドラインの中で重要課題として位置づけられる中、現地では騒音問題、米軍人・軍属による事故が多発し、住民の不安が高まり反対運動も盛り上がりを見せています。われわれは、米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会、京都連絡会を通して、現地の闘争と連携し、10月30日の京丹後現地行動などに参加し、ともに闘ってきました。しかし、闘争の高揚を恐れた公安・警察権力は、現地とわれわれの連携を断ち切るために、昨年9月の闘争への取り組みを理由に「道路運送法違反」をでっち上げ、わたしを含む3名を逮捕しましたが、起訴することはできませんでした。(この場を借りて、みなさまの連帯とご支援にお礼を申し上げます。)

 9月12日には、京都や滋賀、近畿の仲間たちと、日米合同演習反対あいば野現地闘争も6百名が参加し集会・デモをしました。



■15年の成果を生かし、16年の前進を

 安倍の反動的な「戦後70年宣言」を許さず打ち返すための「戦後70年 東アジアの未来へ!宣言する市民」とその取り組み(5月11日の立ちあげ集会( 90名)、7.7宣言発表集会、8月15日集会(6百名))へも積極的に参加しました。

 安倍が進める戦争する国造り、新自由主義に大きな影響をもたらす橋下維新と都構想に対する闘いをわれわれと共闘関係にある「大阪市なくさんといてよ!市民ネットワーク」、アンチ維新ネットなどが反維新「オール大阪」で闘ってきましたが、5月の住民投票で「僅差」で勝利しながら、市長・府知事のダブル選挙で「大敗」を喫し、大きな課題を抱えました。

 憲法改悪反対闘争は、安倍の戦争する国造りとの闘いそのものですが、われわれは「とめよう改憲!大阪ネットワーク」の一員として、5月3日に憲法会議、護憲大阪、憲法を生かす会などと「憲法市民集会」の成功を担うとともに、11月28日には「とめよう改憲!大阪ネットワーク」の市民集会を憲法学者の水島朝穂さんの講演を中心に百八十名の参加で行いました。さらに、戦争法案との闘いの間は、関西共同行動の単独の3の日行動を、「とめよう改憲!大阪ネットワーク」の他の構成団体とともに13、23日にも拡大して反改憲の情宣を行ってきました。今後の引きつぎ方は討論中です。

 関西共同行動では、昨年にひきつづき独自で、連続学習講演集会を持ち、今日の情勢に立ち向かう主体的内容を獲得する努力もおこないました。4月13日には、岡野八代さんの「日本軍『慰安所』制度とは何だったのか」、6月29日には白井聡さんの「安倍政権をぶった切る」の講演を行いました。

 われわれは、2015年の闘いの多くを来年に引き継ぐことになりました。来年は、「戦争法」の下、いよいよ、南スーダン派兵から戦争法体制下での自衛隊員が殺し、殺される可能性が高い派兵が日程に上ります。われわれは、昨年の戦争法案反対闘争の高揚を、戦争法の廃止、集団的自衛権にもとづく派兵の阻止、安倍政権の打倒に向けて引き継ぎ発展させることが求められています。




関西共同行動ニュース No70