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6.13 ~ 15 沖縄・辺野古現地関西共同行動記

初めての辺野古

【どこまでも9条の会】 金野広美




沖縄に魅了され、今まで、何度となく訪れていたにも関わらず、なぜか縁のなかった辺野古。その辺野古に行ってみて感じたのはあまりに当たり前すぎる「百聞は一見にしかず」ということでした。

グラデーションに輝く美しい海、小さなかわいい巻貝が散らばっている海岸、海で訓練にいそしむカヌー隊の人々、そのカヌー隊の娘さんの両腕にくっきりと残る青いあざ、毎日休みなく行われるキャンプシュワブのゲート前での抗議行動、無表情で立っている警備会社の若者たち、フェンスの金網に小さくたなびく赤いリボン、抵抗を続ける人たちのテントに全国から集まった大勢の人たち、そのテントとゲートの間を切り裂くように一直線に北に伸びている道路。その道路を全速力でぶっ飛ばすバイクの若者の一群、これらは灼けつく太陽の下、したたり落ちる汗をぬぐいながら私が見た数々の光景でした。そしてこれらの光景はまるで私に辺野古の今を感じろと迫ってくるような、そんな気がしてなりませんでした。



さまざまな光景を見た私の中で湧き上がってくるさまざまな感情はやがて怒りの気持ちへと収斂していきました。この怒りの気持ちを私なりに表すため、ゲート前で、抗議のデモをやり、シュプレヒコールを叫んだのですが、その時歌われたのが「座り込めここへ」という歌。この歌は三十数年前、一緒に音楽活動していた今村一男さんが作った歌で、その当時はよく歌われていたのですが、労働運動の衰退や、私が音楽運動から遠のいたせいもあるのでしょうが、ほとんど聞くことはなくなってしまっていた歌でした。それがここ辺野古で蘇っていたのですから本当にびっくりしました。

♪座り込めここへ、ここへ座り込め、腕組んでここへ、ここへ座り込め、揺さぶられつぶされた、隊列を立て直す時だ、いま、腕組んでここへ、ここへ座り込め♪

なんと、ここで歌われるにはぴったりの歌ではありませんか。辺野古で闘う人たちの気持ちをそのまま表していると感じました。

歌で闘いの情勢は変えられませんが、変えようと闘い続ける人々のそばにはいつも歌があるということを再認識しました。また、テント前では辺野古のチャップリンと呼ばれているひとりのおじさんが歌い踊るショータイム?がありました。その満面の笑顔としぐさがとってもキュートで素敵なのです。私も一緒に安里屋ユンタを歌わせてもらいましたが、本当に楽しかったです。

やはりここは、沖縄、厳しい闘いの中でも、いつも音楽と笑顔があるのですね。







関西共同行動ニュース No69