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緊迫するアジア東情勢と日韓民衆運動の課題(講演録)

【韓国進歩連帯教育委員長】 キム・ウンジン



(キム・ウンジンさんの講演は今年7月23日に行われた「しないさせない戦争協力関西ネットワーク」年次総会で行われたものです。1時間にわたる講演をまとめたものですので、キム・ウンジンさんの意図を正確に表現できたかは心配のところです。文責は星川にあります。)

韓国進歩連帯は、全国の市や道などあらゆる地域や農業、労働、青年などさまざまな部門に組織があります。進歩連帯の力は全ての進歩勢力と共にあることにあります。わたしたちは02年6月の米軍装甲車女子中学生轢死事件や08年の「狂牛病」闘争などさまざまな闘争に取り組んで来ました。

オバマ政権は、中国包囲のための韓米日の連携を強め、軍事緊張を高める政策を採っています。そしてそれは北朝鮮を孤立させ、消耗させて分裂をつくることを狙っています。オバマ政権は戦争の危機を高めて本当に戦争が起こるような危機をつくり出しています。しかし、このような危機は裏返すとアメリカの危機そのものといえます。2025年までにはアメリカが滅びるという観測さえあります。アメリカはアフガンやイラクでの打撃から逃れ生き延びるためにアジア回帰政策を採ろうとしていますが、それがアジアの危機を高めているのです。そう遠くない時期に戦争か平和かの選択をする時代が来ると思います。

韓国では、こうした危機の状況を終わらせるための声が高まり、平和運動が高まっています。57年の停戦協定を越えて平和協定を締結し、南北関係の安定をつくりだそうとしています。それがまたアジアの平和をつくることなのです。韓国では、停戦協定を越える平和協定をめざしています。韓国では今、大きな国民運動に取り組んでいます。平和大行進に取り組んでいますが、そこでは平和協定の締結だけでなく、国家情報院が内乱陰謀の罪をでっち上げて統合進歩党の李石基(イ・ソッキ)議員を落とし込めようとしていることへの反対も込められています。7月27日には世界の百箇所で平和大会が開かれます。8月15日以降は平和協定締結運動を強め平和協定締結国民運動本部を立ち上げます。その力でアメリカ・中国・韓国に、また世界にも締結せよと迫ります。

【右傾化と危機・対立の醸成に抗する日韓の連帯を!】

わたしたちは、日米軍事同盟の強化と日本軍国主義の復活を心から憂慮しています。日本の保守化、右傾化、憲法9条の改悪や、独島問題での日本の動向は大きな心配事です。8月には韓米日の軍事演習がやられようとしています。わたしたち韓国では在韓米軍の即時撤退を、日本では在日米軍の撤退をめざして、協力・連帯して闘うことが必要です。アメリカの対日政策がアジアに緊張を作り出しています。こうした中で、南北の平和協定の締結こそがアジアの平和を作り出していく上で中心的課題になると思います。わたしたちの平和協定締結のための運動に日本のみなさんからの連帯と支援をお願いします。

韓国でも日本でも右傾化が進められています。韓日関係の正常化のための闘いに協力して取り組むことが求められています。8月15日の民族共同の行事への支持と協力をお願いします。韓日関係の正常化と発展のためには、韓日双方がアメリカの支配から脱出することが必要です。

わたしたちは、在韓米軍を撤収させるための闘いにあたって、日本のみなさんの在日米軍との闘いに学ぶ必要があると思っています。米軍との闘いにおいて、日本のみなさんが韓国より進んでいると思っているのです。

わたしたちは、歴史問題などもあって、日本を「近くにあって遠い国」と感じることがあります。しかし、日本の進歩的なみなさんについては、「近くにあって親切な方々」と感じています。アジアの平和をつくるにあたって、みなさまのことを「同志」と考えていいでしょうか。(拍手)

韓国進歩連帯は全力で頑張ります。





関西共同行動ニュース No63