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領土排外主義あおりを許すな!反戦・平和の闘いでアジア民衆との連帯を10/28戦争あかん!基地いらん関西のつどいの成功をさせよう! 星川洋史


今秋、私たちは、きわめて重大な事態を迎えています。

 世界は、新自由主義が行き詰まり崩壊を向かえる中で、それを克服すると称して、より一層過酷な新自由主義的攻撃で、民衆の生活は根こそぎ崩壊させられようとしています。

 これまで世界の覇者として振る舞ってきたアメリカは、その戦略をアジアへと向けようとしています。ともに行き詰まる日本はアメリカとの同盟を深め、アメリカのアジア新戦略の一環を担うことで生き延びようとし、積極的軍事路線を意味する動的防衛力構想を打ち上げ、中国敵視の自衛隊の南西諸島配備、北朝鮮敵視の米日韓軍事一体化の推進など軍事力の強化を進めアジアに軍事的緊張を高めています。高性能(但し事故多発)のオスプレイの配備もその戦略の中心を担っています。

 アメリカとともにアジア重視の政治・軍事・外交路線に切り替えた日本政府にとって、尖閣列島・釣魚台、竹島・独島の領土問題の公然化は、日本国民をアジア新戦略に巻きこむ決定的なチャンスでした。野田政権は、自民・公明など野党、マスコミの大声援を受けて、反中・反韓意識をあおり立てています。「だから自衛隊の与那国島配備は必要なのだ」と。

 しかし、われわれは、ここで立ち止まって考えなければなりません。領土問題を解決するのに自衛隊・軍隊を持って事に当たるのは悲惨な戦争しか意味しません。

 日本が尖閣列島・釣魚台の占有を表明した1895年は日清戦争の結果台湾を植民地にした年であり、竹島領有を宣言した1905年は日本の韓国併合の5年前です。日本のアジアへの植民地主義的軍事的膨張のまっただ中で、中国や韓国が異議を唱えなかったということが日本の正当な領有の証明などにはなり得ません。中国、韓国の人々が「略奪された」と感じるには根拠があります。

 ところが日本政府・支配層は領土問題を利用して排外主義を煽っています。軍事力強化や侵略的政治外交の意図がありありです。沖縄県民、岩国市民をはじめ広範な人々のオスプレイ配備反対の声を無視し配備と低空飛行訓練を強行しようとしています。全県的な普天間基地撤去、新基地建設反対の声に敵対し、辺野古の基地建設・高江のヘリパッド建設進めています。中国との軍事的緊張が高まることが必至の自衛隊の与那国島への配備も進めています。大阪を拠点にする橋下・維新の会は、安倍元首相等と一緒になって「日本政府・軍部が従軍慰安婦を強制した証拠はない」と反韓国意識を煽り、国政の一層の右傾化・反動化に乗り出しています。

 領土問題で緊張が強まる中で、アジアの平和にとって、われわれ日本の民衆が領土的野心などないこと、真の平和と友好を求めていることを、運動と実態で示すことが決定的です。われわれが、日本政府・支配層の排外主義的な尖閣列島・釣魚台、竹島・独島領有の主張に反対していることを示すことが必要です。アメリカのアジア新戦略と、日本の動的防衛力構想に見られる戦争体制づくりに反対する運動を作ることです。その具体的現れであるオスプレイの普天間配備と高江のヘリパッド(オスプレイパッド)建設を阻止するために全力を挙げなければなりません。自衛隊の南西諸島への配備阻止の闘いがあることを示さなければなりません。

 沖縄の人々はこの秋も、これらの闘いに全力をあげようとしています。本土でも、沖縄の人々と連帯して闘う運動を作り出しましょう。「10・28戦争あかん!基地いらん!2012関西のつどい」はそのための具体的取り組みです。
 毎週金曜日の首相官邸前や関電前の原発再稼働反対・脱原発の闘いに取り組み、次々と反市民・労働者的、排外主義的新自由の攻撃を繰り出す橋下・維新の会との闘いを担いながら、戦争あかん!基地いらん!2012関西のつどいの成功を勝ち取りましょう。




関西共同行動ニュース No60