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●平和への願いを込めて新聞紙面に意見広告を!  【とめよう改憲!大阪意見広告運動事務局】 原田恵子

11年度5月3日大阪新聞意見広告運動は、例年通り11月3日憲法集会から参加者募集をスタートさせました。
私個人としては、11年度の広告掲載こそ、過去の取り組みの真価がとわれるものだと思っています。第一回スタート当初は、安倍元首相の明文改憲の方向が明確に打ち出され、反戦の意志を世論に示さなければという思いの結集で、予定通り掲載できました。その後も、たえず危機感を抱き続けるみなさまの努力により、毎年掲載継続できました。しかし、わたしたちの声を自由に表現する
ことを阻止するマスメディアの力を具体的に感じさせられる行為が、私たちと同じ取り組みをしている九州のみなさまに降りかかってきました。
大分の「赤とんぼの会」は28年間、8月15日に憲法九条を守ろうと市民が新聞意見広告に取り組み続けておられました。今年も多くのみなさまの声を掲載すべく、朝日、毎日、読売、西日本、大分合同の5紙に広告を出しました。ところが掲載日間近に読売広告審査部から広告内にクレームが入り、その箇所を白紙にしたり、・・・で表現したりして掲載されました。他紙はなんの問題もなく掲載されました。今のところ検閲まがいの行為は読売だけですが、今後も他紙に及ばないとも限りません。このような横暴をこのまま見過ごすことはできません。私たちの大阪意見広告運動としては、11年度はさらに参加者を増やし、複数紙に掲載する力をつけて、大分のみなさまにも連帯をこめて、従来の毎日に加えて、読売に挑戦してやろうと思っています。




私自身は、最近、政治的な集会などには無関心で、趣味のカルチャーセンターなどには積極的に参加している人たちの仲間入りをして、世間話しの中から社会の動きをとらえることにしています。先日も、四国遍路で仲良しになったAさんが「菅首相は遍路を途中までしかしなかったんやて。遍路も中途半端な人間やから、政治も中途半端なんは当たり前や。」とズバリと言い放ったのには驚きました。いつもは穏やかで話題は家庭の問題ばかりなのに、突然の発言で、周辺の人たちも、政党も政治家もみんな信じられないとの結論で盛り上がりました。本音のトークは、日頃私が参加している集会や学習会などよりも、核心部分が明確で、いかに自分が甘く、他人に働きかける真実の言葉を持っていなかったことがわかりました。
イラクやアフガン問題やソマリアなどに国連協力という名目で行う自衛隊の活動を、たえず反対の声をあげて、デモに参加してきましたが、やはり世界のどこかで起こっていることとして実感が乏しいものでした。アメリカを非難の中心に自衛隊そのものを厳しく問えていなかったのです。
ここからは、全く個人的な見解なので、大阪の運動についてではないことをはっきりさせておきます。小学校で憲法9条を学んだときに、すばらしい憲法を持っていると誇りに思いました。しかし、その時に喉の奥に突き刺さった小骨のような違和感が子ども心にありました。それは自衛隊でした。先生に「自衛隊と軍隊とどのように違うのか」と聞きましたが「自衛隊はどこかの国がせめてきたとき、みんなが殺されないように護るためにあるので、他の国に戦争にいくものではない。」と教えられました。私は、その考えは、憲法9条や前文に書かれているのとは違うような気がしましたが、それ以上は質問することが出来ませんでした。今に至るまでも違和感がくすぶり続けています。海外で出会ったどこの国の人たちも、日本は軍隊を持っていると言います。どのように動かすかの違いだけだそうです。このような見方が世界の常識のなかで、日本は武力ではなく外交で問題を解決する国だから危険な国ではありませんと言っても信用が得られるわけがありません。話し合いの結果が不調であれば、背後に見えかくれする装備の完備した自衛隊という名前の軍隊が控えているのがわかっているのですから。最近のように東アジアに緊迫感が強まっている時に、私たちの憲法の精神をどのように守り実行していくのかが突きつけられている気がします。
自衛隊も安保も棄て、相手に武力による脅威を抱かせるものを全て処分して私たちの主張する平和な社会をめざす勇気と覚悟を持てるのでしょうか?最近の防衛力が足りないと吹聴するマスメディアにのせられて不安を高められている時こそ、両手を開いて無防備な姿を相手にさらけだして、心を通わせる行動が必要なときではないでしょうか。
私は、このような覚悟の表明として、自衛隊を解散させたいし、意見広告に参加したいと思っています。それぞれ、考え方は様々です。しかし、9条をまもりたいかたは多いと思います。5月3日にはできるだけたくさんのみなさまと一緒に声をあげていきたいと願っています。


関西共同行動ニュース No55