集会・行動案内 TOP
 
■編集後記■

「行動する保守=ファシスト」集団が、横行している。
疎外されている人々・社会的弱者は手を差し伸べるべき存在であり、戦後はそれに公然と敵対するこの手の右翼は姿を消したはずだった。ないし少なくともそうした意見を表沙汰にすることは、恥ずかしい行為であった。ところが「在日特権を許さない市民の会」や「「主権回復を目指す会」などの草の根右翼集団が、最近では京都朝鮮第一初級学校を襲撃して子供たちを恫喝し、そのことを嬉々として喝采している。「武士道」が聞いてあきれる。
アメリカに特権を与えられた天皇が、血で染められた日の丸を揚げたところで主権が回復されることはない。日本兵士240万、民間80万人の死者累々の上に今がある。
過去のことではない。戦後補償は緊急の課題であり、「君が代」に象徴される差別排外主義がその根幹にあったことを認めなければならない。
気の弱い僕は思うのだが、関東大震災の時代に生きているとして、その恐怖と混乱の中で「朝鮮人を殺せ」と叫ぶ自警団を前に「私は日本人です」と哀願したか。それともそうであることを証明するために、ともに刀を振り回したか。どうであるかの判断材料は、これまでデモのたびに掲げてきた「在日の仲間と連帯して・・・」というスローガンが、何によって担保されているかということにあるだろう。
身を引き締めて思う。「打落水狗」つまり「水に落ちた犬は打たねばならない」と説いたのは魯迅だが、普通に考えれば何の賛同も得られない主張が、再び市民権を得たいというのであれば、85年たってなお「フェアプレイ」が早すぎるということだろう。オバマ米大統領はノーベル平和賞のスピーチで「ガンジー主義ではナチスを止め得なかった」と述べた。はたしてそうか。「非暴力」という無限の可能性をかけて「暴力」と対峙する自分自身の運動論が問われている。(古橋)。

■青木雅彦 遺構論文集発行 販売協力願い
『ハーフオプション軍事費を半分に―市民からの提言』
(仮題)/2010年3月予定/A4版約300頁/予定
価格二千百円(税込み)/出版社草莽社(SORAまで)



関西共同行動ニュース No52