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●沖縄にとって日本国とは何か? 【彫刻家】 金城 実

それはまさに琉球・沖縄は植民地化される歴史である。今年は琉球侵略400年・琉球処分130年、沖縄併合37年になる。
その歴史を「検証し問う会」が組織された。私はその会の代表になり、何とか沖縄問題にとりかかりたいと思っていたところである。
普天間ヘリ基地移設、日米再編、教科書歪曲、1995年の少女暴行事件。これらの問題に対応してきた日本政府の不当な仕打ちに抗議して、再々度県民大会が開かれてきた。
その大会に「琉球独立」の旗が高々と掲げられた。そもそも琉球独立は、居酒屋独立談義と苦笑されても現実は夢のまた夢でしかなかった。それが今や旗とともに独立宣言文案が、日本語、英語、中国語、韓国語などに翻訳され群衆のうずの中に散布された。紙面の都合で全文は紹介できないが、次のような内容である。

■琉球の独立を!
わたしたちは日本とは別の道を進もう。自己決定権を我らの手に!われわれは自主決定権と主体性を取り戻し沖縄世の政治社会をめざす。
沖縄が負担させられている問題は、アメリカとそれに従属する日本政府に起因している。日本国は良心の宣言である憲法を変え戦争のできる国家になろうとしている。さらにわれわれの頭ごなしに政府は「密約」し「合意」しわれわれに押しつけてきた。軍隊が跋扈する社会、従属と隷属、貧困と不平等から解放された琉球弧の政治のためにともに動きだしましょう。■

それに呼応し、「問う会」も結成以来4回に渡って大激論大会が開催され、年間の行動計画も立っている。琉球弧としての奄美大島、宮古、八重山群島などに運動を広げる。
こうした県民の動向に認識を持ち合わせていない日本政府は、政権交代を果たしても未だに普天間移設問題の出口で迷走している。
オバマ大統領と鳩山首相の関係が年内決着できなくなって、ルース駐日大使は岡田外相と北沢防衛相に不満をたたきつけた。ルースの怒りを念頭に岡田外相の12月5日の訪沖があった。宜野湾市長伊波洋一との対談、名護住民対話集会では「アリバイづくりと県民の意思を無視したアメリカの言いなり」だとたたきつけられ、また県経済界に
さえも「県外だ」と突きつけられ、さらに金武町で起きた米軍による被弾事件では被疑者不詳のまま送検され、その不条理をして地位協定の改定を求められた岡田外相は、具体的な解決策も出せなかった。
これでは沖縄から見えた「政権交代とはなんだ!」との声に、岡田外相は社民党との連立政権の「ジレンマがある」ととんでもないことを言い出して沖縄を去った。自公の国会議員が沖縄から全員消えた。それは何故か?沖縄県民が沖縄の現実から何を学んでいるか。
県民大会で散布された独立宣言文案に見られる県民の怒りの限界に、日本国は鈍感であってはならない。
はい、どうする日本政府!






07 年4 月完成した100m彫刻



関西共同行動ニュース No52