太刀岡山 左岩稜 [アルパイン]


日付 2011/05/21(土)

天候 21日 晴れ時々曇

パーティー構成 3B・おれ

アプローチ 21日 [5:45]国府津駅==双葉SA スマートIC==[8:00]太刀岡山登山者駐車場

ルートと所要時間 駐車場[8:15]--《0:25》--[8:40]左岩稜取付き[9:00]--《1:45》--[10:45]3P目終了--《2:15》--[13:00]終了点[13:10]--《0:40》--[13:50]駐車場

ルート情報 ・ 下部1P〜3Pが核心、上部4P〜8Pは周囲も開けて快適(簡単過ぎ)なピッチでした。
・ 上半のナイフリッジはV〜W級程度なので、高さからくる緊張感はあまり感じないかも知れません。
・ 1P目の中段のテラスまでは右のフェースと左のクラックのどちらも登れますが、離陸が核心なので左の方がムズいかも。(右はやってません)
・ 4P目は中間部でルートに悩みますが、リッジ通しを念頭に進めば残置は多く見つかります。
・ 下山は7P目終了点から木の根が出た土の急斜面をクライムダウンを交えて下ってゆきますが、前方右側が切れ落ちていています。滑りやすいので不慣れなメンバーがいたらロープを出した方が良いかもしれません。
・ 日本の100岩場に記載されている食堂、「雨宮牧場」は閉店した模様。(移転したのかな

報告&感想



駐車場〜左岩稜 8P〜駐車場
[ 5時間35分 ]

太刀岡山登山者用駐車場から車道を5分ほど歩きます。
沢を渡ったら踏み跡を追ってゆくと、あっという間に岩場に到着します。

岩場基部の左端に取り付きはあります。
赤線は右凹角
緑線は左フィンガークラック
黄線はテラスから上のハンドクラック

1P目 5.9 25m 3B
左のフィンガークラック〜ハンドクラックからテラスまで
一段上がるまでがバランシーですが、オープニングピッチなのでなおさらムズさが増します。感覚的には10aだと言われても納得するかも知れません。フォロアーでも疲れました。俺ならきっと登れなくて右からリトライするだろうな (汗

2P目 5.7 35m 俺
ハンドクラック〜チムニー
俺でも登れる(5.7)ハンドからバックアンドフットで左のチムニーを抜け、更に一段上がったビレイ点まで
チムニーを抜けた直後のテラス

3P目 5.8 40m 3B
ハンドクラックから狭いコル状に上がり、左のスクイズチムニーではなく右のフェースを抜けるのが本来お奨め(?)のルートのようだが...。

そこは3B。コルからこのスクイズチムニーに突入!
しかしザックが邪魔で動けない。暫しのトライの末に無言でコルにザックを放置して抜けていった。いくらフォロアーだからって、一つのザックでも邪魔なのに回収して二つになったら更に登れんぞ(涙
俺もワントライ後、この先のコルにザックを投げ捨て回収便(ロアーダウン&ゴボウ)を出しました(笑

3P目のビレイ点
ここまでのビレイ点ではハンガーが整備されています。

上から見るとこんな様子
フェースからならすんなりビレイ点に到達できるのだが、スクイズチムニーからだと再びコルに降りる必要があるのです。

4P目 V級+ 50m 俺
一段上がり、最初の岩峰を右から巻いて開放感のある岩稜上を通す。

この岩峰基部を右に回って凹状のスラブから稜上に戻りますが、ここはこのルートで唯一迷うところ。先人も右に回り過ぎただろう踏み跡に騙されます。

稜上に戻って振り返るとこんな様子(中央の白い点が3B)

簡単なのでズンズン進んでしまいますが、
残りを聞いたら「あと5m」と(汗

岩稜通しなので立ち木などの格好のビレイ点が見つかりません。50mほぼ一杯まで伸ばして微妙な残置を使ったけど、最初の岩峰を越えたあたりでピッチを切った方が素直かも知れません。



5P目 V級+ 45m 3B
岩稜を通します。

立ち気味の岩稜もホールドが多々ありまったく問題なしです。



下を見ると駐車場がまる見え。
それほど近い場所なんです。

6P目 V級+ 40m 俺
ここも小ピナクルが連なる岩稜を通します。



これがいろんなサイトに載ってる有名なナイフリッジ(ピナクル)
ピナクル右のフェースをトラバースして通過しますが、手足共にホールドは多数ありますから悪ふざけしなければ落ちる事はないと思います。

左岩稜ではお約束の一枚だな。

7P目 40m V級+ 3B
まだまだ小ピナクルが連なる岩稜を通してコルまで


最終8P目の岩峰を横から見たところ

岩稜のすごさより、萌える若葉の方が印象的でした。

7P目のビレイ点から振り返る
8P目 5.8 25m3B
クラックにホールドを求め、中間部からフェースを直上
フェースに移る箇所は細かくちょっとバランシーですが、
それほど問題でもないですね。

この岩峰の基部に祠がありました。
ここ左岩稜は、先人が信仰の対象にするには充分過ぎる程の景観をしています。
下降路は左に降りて行きます。


岩峰の先端にある懸垂支点

萌える太刀岡山

下降路から車道に出合うと今登ってきた左岩稜が望めます。

Zoom!