錫杖岳前衛壁左方カンテ [アルパイン]


日付 2009/09/26(土)-27(日)
天候 26日 晴れ
27日 曇り
パーティー構成 A:さんべ(CL)・ぐっさん
B:いいづか・おれ

アプローチ 道の駅 奥飛騨温泉郷上宝

ルートと所要時間 26日 甲府幕岩
27日 錫杖岳前衛壁左方カンテ

ルート情報 ・ルートはチムニー・フェース・クラックと色とりどりの内容で楽しめますが、左方カンテからイメージするカンテ登りはほぼなく高度感はイマイチで、その分ゲレンデ気分で登ると支点の不安やランナウトから中途半端な怖さがありました。
・つるべで登ると偶数ピッチを担当した人が3Pものチムニー登りを満喫(?)する事になります。
・昨年の整備でピッチ間隔が変わっていて、某チャレンジ...のトポを頼りにしているとちょっと戸惑います。
・取付きまでは沢に降りず、踏跡を辿る方が安全で早いです。沢に降りると岩登りの前の沢登りを楽しめます(笑

報告&感想 ガイド本による4級上の評価は、後続に追われていた事もありかなり厳しかった。60Lザックのガサもありチムニーではかなり難儀してしまった。装備の軽量化や簡素化も今後の課題になった。



初日は甲府幕岩で足慣らし

ナベちゃん 5.8

ピリカ 5.10b/c

ピリカ TR中の3B氏

イエローマウンテン 5.9



ブルーマウンテン 5.10a/b
リード中のGさん


■■■ 錫杖前衛壁左方カンテの部 ■■■

■■■ 錫杖前衛壁左方カンテの部 ■■■

道の駅を4:00起床5:00発
[5:40] 新穂高の湯付近の駐車場

いろいろなサイトで見掛ける電話ボックスを左に分け入ります。この中に登山届けと下山届けを提出するそうです。

クリヤ谷を左岸に渡渉して暫く行くと前衛壁が見えてきます。



初めて見るその壁は威圧感というより神々しい雰囲気を漂わせていました。

[6:58] 錫杖沢出合

沢には平坦地がありますが、幕営なしでした。連休明けだからかな。

錫杖本峰に登る年配のパーティーに煽られながら錫杖沢を岩舎までつめますが、濡れてる事を除いてもかなり難儀する事必至です。沢に降りずに左岸の沢沿いの踏み跡を辿った方が安全で早いです。現に出だしで抜かした富山Pの方が先に取付きに到着してましたから(汗

[7:23] 錫杖岩舎

岩舎から北沢に分入り更に詰めあがります。

[7:50] 前衛壁基底部付近まで北沢を詰めあがり、この辺かなぁと見当つけて探すと右に踏跡が見つかります。この分岐からものの1分足らずで左方カンテ取付きへ

注文...のAパーティーとはここでお別れです。

よく見る左方カンテ1P目


[7:55] 取付き
後方は富山の2人組P(ヘルメットが...)
先に行ってくださいと、先行を譲られましたが後々引き離せず苦労しました。後続Pは経験ありの方たちでした。

[8:35] 1P目 3級 45m いいづか
ルンゼ状を直上

トポでは30mとなってるけどスルスルロープが出て行きます。結局45mほど伸ばして解除のコールが。ほっ。
昨年の整備でピッチ間隔が伸びたようです。

2P目 4級 30m こうの
ルンゼ状を直上後カンテすぐ上のピナクル側面でビレイ



ちょっと乗り出してフォロービレイします。

3P目 5級(4級 A0) 25m いいづか
ビレイ点からカンテを乗越し右上してテラスへ
残置は豊富にありました。

後続はすぐそこです(涙
この煽られ方なので、素直にA0突破(汗

乗越してテラスへ


4P目 4級 35m こうの
チムニー状を直上後テラスの大きな杉の木でビレイ

ガイド本では中間部からカンテに移るらしい。
チムニーを直上すると、ザックは引っかかるし残置支点は少ないしひじょーに難儀します。

テラスに抜ける一手を見つけないとちょっとバランシーです。

4P目ビレイ点

5P目 4級+ 40m いいづか
フェース〜カンテ直上して小テラスの立ち木でビレイ

フリーでリードするいいづかさん
結構立ってるけど手足ともホールドはたくさんあって容易です。

フェースの途中から
うー、更に後続が増えたよ(涙

途中からフェースを右にルンゼに移れば簡単に登れるそうで、後続の富山Pはルンゼからビレイ点に楽々上がってきました。


6P目 2級 3m
行きまーす、と勇んで岩を乗り越えると大テラスになり、あれっビレイ点?...(涙

このテラスで注文...のAパーティーに遭遇
向かいのクラックを登っている3Bさん

ここの大テラスから注文...側に懸垂支点があります。
50m2回で下部まで

ZOOM!
思わず写真撮り合ってます(笑

7P目 4級+ A1 (5級+) 40m いいづか
折角もってきたので出だしの垂壁をアブミで突破後左フェースのクラックからリッジに出て小テラスでビレイ


ここで右により過ぎると支点もなくカムもセットできず行き詰ってしまいますので、真ん中のクラックを目安に緩やかに右上すればいいかも。

左壁のクラックだけでなく右壁をステミングでも利用できます。
足を載せてる大き目の岩は置いてあるだけで浮いてますので、下からのホールドとしては使わない方が良いですね。

ここまで来る間に疲れるとテラス手前の乗越しがビミョーです。実は二人とも疲れて難儀したのでこんなコメントですいません(汗

一手を探して一息入れてたら、3Bさんが懸垂(笑

8P目 4級 40m こうの
浮いてるフレークのフェースを右往左往(笑)して立ち木でビレイ
カムをセットするとフレークが持ち上がるので気持ち的にランナウト気味ですが、細かいと言うほどのホールドじゃないですね。

[13:08] 8P目ビレイ点

山頂へは更に1P40mですが、豊田Pの方の話では行っても面白くないよとの事でしたので、ここから下降に入ります。

[13:40] 先ずは7P目ビレイ点まで

7P目ビレイ点から6P目ビレイ点の大テラスまで
正解は7P目のクラック沿いを斜めに苦労して懸垂する必要はなく、注文...のルート沿いに1P分降りるとの事でした(汗

懸垂支点から下を覗くと、Aパーティーがのんびりしてました。

大テラスから40mほどで狭いテラスまで
(注文...の2P目ビレイ点)
大テラスからは下に向って右寄りに降りないとこの懸垂支点に辿り着けません。

ロープがかなり離れているのでも、分りますよね。

[15:00] 最後は50mほぼいっぱい下部まで

注文...のルート
中間部ハング横に懸垂中の後続Pがいます。

[15:10] 北沢を左方カンテ分岐まで下降して踏み跡に分入ります。このまま沢を下降するのはちょっと危険ですね。



[16:03] 錫杖沢出合

[17:06] 駐車場