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常染色体検査 |
◇ 常染色体異常疾患 ◇ | ||||||
00 | 先天性疾患の分類について | 00 | ||||
先天性疾患とは、生まれた時点ですでに備わっているもので病的な因子が祖先や父、母から伝えられた固有の「性質」や「形状」を示すものです。先天性疾患は下記の分類がなされます。 ○遺伝子が酵素に作用する 先天性代謝異常、フェニルケトン尿症 ○染色体の異常によるもの ①常染色体異常・・・ダウンDown症候群など ②性染色体異常・・クラインフェルター症候群、ターナー症候群 ○病的素因によるもの 小頭症、血友病、先天性魚鱗症、色覚異常、夜盲、青色強膜、 多指症、白皮症などがあります ○体質素因によるもの ※病的素因に入るものですが、疾病が発病していない状態で 両親から獲得した素因です。 ※先天性疾患などの素因について、病的以外の素因については、人種素因、年齢素因、性別素因があります。これらの素因は、非病的に獲得された素因ですので問題はありません。 ※「先天」なる言葉は古代中国の書物「易経」からの引用といわれます。「易経」といってもなじみが少ないですが、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の書物で易や占いの教本です。 |
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染色体について | ||||||
染色体は体を形成するすべての細胞に存在いたします。染色体は、髪の毛、人の風貌、血液型、性格、特殊な病気などさまざまな情報を伝える多くの遺伝子が連続してひも状になったものです。顕微鏡では観察できないが細胞の核にあるDNAは、ヒストンというタンパク質と結合して、「クロマチン」という細い糸状をしており、細胞が分裂する時に、クロマチンは凝縮して太いひも状になり、顕微鏡で観察できるようになります。このひも状の構造を「染色体」と呼びます。染色体という名称は、顕微鏡での観察用の色素で染まりやすいことからつけられました。。細胞分裂のときに観察できる染色体の数は、生物の種類によってことなりますが、ヒトの体細胞には23対の染色体が含まれ、ヒトの染色体は2セットを一組となっております。このような染色体のもちかたをする生物を「2倍体」と呼びます。。2倍体である生物は同じ染色体を2つずつ対にもっているわけですが、この2本の染色体には同じ形質にかかわる遺伝子(対立遺伝子)が同じ順序で並んでいます。
うち22対(44本)は常染色体と呼ばれ、男女に共通ですが、残りの一対は性染色体で男性はXY、女性はXXです。個体は母体で精子と卵子が合体(受精)したときにはじまります。精子と卵子は、それぞれ23本の染色体構成で、卵子はX染色体を一つ、精子はXかYかどちらか一つをもつ二種類になり、どちらかの精子が受精するかによって性別が決まります。Y染色体はX染色体に比べてはるかに小さく、形も異なるが、減数分裂のときにX染色体とY染色体は対合するので相同染色体であるといえます。子供は、以上のように父と母から同じ数の染色体を受け継ぎ、両方の形質を兼ね備えた個体として誕生します。 |
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染色体異常と鍼治療の対応 | ||||||
不妊治療に関して、先天性疾患の取り扱いについては慎重に対処させていただいております。 ○常染色体数の異常・・・・・・・・対応できません ○性染色体数の異常・・・・・・・・対応できません ※47XXYは検討いたします ○常染色体数以外の異常・・・・・・内容により検討いたします ○性染色体数以外の異常・・・・・・内容により検討いたします ○Y染色体一部欠損・・・・・・・・結果を残しております |
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染色体異常とは | ||||||
染色体は遺伝子・DNAの担体で,ヒトの体細胞には46本の染色体がある.通常22対の常染色体と2個の性染色体とからなっている.ある染色体の全てあるいは一部分が多くなったり(トリソミー,テトラソミー),少なくなったり(モノソミー)することにより発症するのが染色体異常である. ①数の異常 ②構造上の異常 |
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常染色体異常・・・・・①数の異常(numerical aberration) | ||||||
○常染色体トリソミー(重複)trisomy・・・一対の染色体が3本になる ○モノソミーmonosomy・・・・・一対の染色体が一つになる ○常染色体部分モノソミー・・・一部分の欠失(del) ○倍数性異常 polyploidy・・・・三倍体、四倍体になるもの |
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常染色体異常・・・・・②構造上の異常 | ||||||
○相互転座(reciprocal translocation) ○ロバートソン型転座(robertsonian translocation) ○挿入(insertion) ○逆位(inversion) ○重複(duplication)・・・部分trisomy ○欠失(deletion)・・・・部分monosomy ○不均衡型異常(unbalanced aberration) ○環状染色体(ring chromosome) ○位重複(inverted duplication) ○イソ染色体(isochromosome) ○2動原体染色体(disentric chromosome) ○無動原体染色体(acentric chromosome) ○モザイク(mosaicism) ○キメラ(chimerism) ○ギャップ(gap) |
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常染色体・・・数的異常(numerical aberration)症例 | ||||||
○第21番常染色体トリソミー(ダウン症) ○第18番常染色体トリソミー(エドワード症候群) ○第13番常染色体トリソミー(パトー症候群) 生後1年以内に90%が死亡 ○第8番常染色体トリソミー 他の常染色体には、より重要な遺伝情報が多いため、トリソミーは致死的となり早期に流産するためである。染色体のサイズが大きい方から染色体番号は振られているので、染色体番号が若い程重症になる。 ※第22番常染色体トリソミーの画像は、日本ハリセンターで妊娠した方の胎児の染色体です。ほぼ妊娠7~8週程度で流産になります。 |
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常染色体・・・構造異常(structural aberration)症例 | ||||||
18qモノソミー 9pモノソミー 5pモノソミー(5p-症候群) 5qモノソミー(5q-症候群) 4pモノソミー |
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染色体異常例 | ||||||
46,XX 正常女性.
46,XY 正常男性. 45,X Xモノソミー(Turner 症候群) 47,XXY 2本のX染色体と1本のY染色体の核型(Klinefelter 症候群). 47,XXX 3本のX染色体の核型. 47,XYY 1本のX染色体と2本のY染色体の核型. 47,XX,+21 21トリソミー(トリソミー型ダウン症候群). 47,XX,+mar 過剰な由来不明のマーカー染色体を1個認める女性. 46,XX,add(1)(p36) 46,XX,add(1)(?::p36→qter) 由来不明な付加染色体が1p36に付着している. 46,XX,del(2)(q35) 46,XX,del(2)(pter→q35:) 2q35から末端部までの端部欠失,すなわち2q35から末端部までの部分モノソミーである. 46,XX,del(3)(q12q21) 46,XX,del(3)(pter→q12::q21→qter) 3q12から3q21の部分の中間部欠失,すなわち3q12から3q21の部分モノソミーである. 46,XX,der(4)t(4;5)(p16;q25)pat <46,XX,der(4)(4qter→4p16::5q25→5qter)pat 4p16と5q25を切断点として末端部までの部分が相互転座した均衡型構造異常をもつ父親から由来した,不均衡型構造異常である.派生染色体は4番染色体で,4p16から4pter を欠失し,5q25から5qterが重複している. 45,XX,dic(13;13)(q14;q32) 45,XX,dic(13;13)(13pter→13q14::13q32→13pter) 13番の相同染色体それぞれにq14とq32で切断と再結合が起こり,相同染色体による二動原体染色体となっている. 正常な13番染色体は見られず,総染色体数は45. 46,XX,dup(6)(q23q27) 46,XX,dup(6)(pter→q27::q23→pter) 6q23から6q27部分の重複,すなわち6q23から6q27部分の部分トリソミーを有する6番染色体の不均衡型構造異常. 46,Y,fra(X)(q27.3) 男性で、X染色体のq27.3に脆弱部位を認める.脆弱X症候群. 46,XX,ins(7)(p15q22q32) 46,XX,ins(7)(pter→p15::q32→q22::p15→q22::q32→qter) 7番染色体長腕のq22からq32部分が短腕のp15ヘ正位挿入している.全体としては均衡型構造異常. 46,XX,inv(8)(p12p22) 46,XX,inv(3)(pter→p22::p12→p22::p12→qter) 8p12と8p22を切断点とする8番染色体短腕内の腕内逆位.全体としては均衡型構造異常. 46,X,i(X)(q10) >46,X,i(X)(qter→q10::q10→qter) 1本のX染色体が長腕の同腕染色体となっている.すなわち,X染色体の短腕のモノソミーとX染色体の長腕のトリソミーを有している女性.Turner 症候群にみとめられる核型. |
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核型記載法 | ||||||
add Additional material of unknown origin 由来不明の過剰染色体部分 |
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