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鍼の思考と論理





私たちはこう考えます
人間の営む活動の内で、極めて重要な物に「思考」活動があります。人間以外の動物にも「思考」活動は認められます。ゴリラやチンパンジーがかなり高級な思考活動を行うともしばしば言われます。しかし、実際問題として、彼らが人間並みに思考をし、物理学や数学の体系を持っているのと考えるのは無理だと思います。昔から、人間をホモサピエンス(homosapiens)と呼んできたのも、人間の思考活動、或いはその結果としての知識が人間を特徴付けるに相応しいと考えられてきたからだと思います。人間にとって重要なこの思考活動の内でも特に重要な部分を形成している物は
、「推理」や「推論」と呼ばれている物です。というのは、人間の思考活動の際立った特徴点の1つは「現実離れ」の可能性であって、この「現実離れ」を支えている物の1つが「推論」だと思われるからです。犬は餌を与えるととびつく、場合によってはオアズケもします。また、穴を掘って、貯めこんだり、隠したりするかも知れません。しか し、人間の様に、科学分析をし、動物実験をして「発ガン」の危険性を知って食べるのを止めたりすることは無さそうです。
 人間は大変おいしそうに見えても、また事実おいしいと分かっていても、踏み止まって思考をし結果について推理しそして次の行動を決めます。こういった意味での「現実離れ」、「現実との間の取り方」に人間の思考特に抽象的思考の特徴点が有るように思います。間をおいて先を見通そうとする時に、我々は与えられた物から幾つかの結論を引き出すのではないでしょうか。学問というのもこの種の思考の高いレベルでの大仕掛けな試みの様に思います。
 今で言う東洋医学(はり・きゅう・漢方薬)の治療理論も古く中国で科学も何も無い時代に数十万、数千万回となく繰り返し、繰り返し医学的推論(経験医学的手法)が行われて、その結果の集大成が今、現在まで延々と伝承されている経絡治療(はり・きゅうでつぼを使った治療方法)や漢方理論だと考えても良いのではないのでしょうか。この『現実離れした非科学的推論の集大成』の「現実離れ」をどの様に理解するかによって、個々の人々の東洋医 学に対する位置づけが決定される様に思います。又、「非科学的な物」で有るが故に結論や治療結果の存在を大切にし、この「現実離れ」を克服したいと思っております。





思 考
一般的な私たちにある問題が提示された場合、その提示のされ方如何によっては思考(考え方)もいくつか出てきます。例えば、幼児が知恵の輪をとくときのように、具体的状況(知恵の輪を解く思考と行為)が目の前にあたえられて、かつ具体的動作によって解決された場合(知恵の輪を解くことができた)を動作的思考、または、身体的思考と言います。別の例として、将棋盤を思い浮かべイメージとして駒を動かしながら詰め手を考える場合は、イメージ・空想の助けを借りた思考→心象的思考といいます。しかし、具体的状況を離れて問題状況の普遍的構造や関係の思考が必要とされる場合には、事物の具体的な心象(イメージ)を離れて、概念すなわち抽象的、普遍的で単純な観念の操作に向かわなければならなくなります。これは、概念的思考と言われます。概念は心象の或る符号的表現でありますが、とりわけ言葉と結合して言語的概念即ち名辞を形成いたします。この概念と名辞のコラボや分離のフリーな操作によって、私たちは正しく判断や推理が行えるようになります。このように、思考は知覚を前提にして成り立つことから、一見事物から→観念の方向性を示すように思えますが、通常は逆であります。解決しなければならない問題に逢着されたとき、我々の思考は知覚に基づいて刺激の持つ意味を比較考量して適切な反応を選択します。問題状況の分析において得られる私たちに可能な行動は、私たちにおける思考の数だけ概念的思考を意味しております。あとは、概念を適応さえすればOKで、思考は概念的思考においてこそ自己の有効性と普遍性を最大に発揮できるのではないかと思います。  




子宝の論理

 一般の皆様が、東洋医学を深くご理解されるのには、少し時間が掛かる事と思います。まずは、「はり」には一定の法則があり、その法則に基づいて治療が進められると言う事をご理解いただければと思います。はり治療には腰が痛ければ腰にはり治療を、肩が痛ければ肩にはり治療をする方法の他に、疾病治療の為に用いる法則に基付くはり治療(経絡治療)があります。後者は、疾病が発生している部位とは西洋医学的に全く無関係な部位にはり治療を行ない、本来持っている自己の潜在能力を最大限に高めて疾病の治療にあたっております。「子宝はり」治療は、これら伝統的はり治療の利点を応用すると共に、西洋医学から学んだ科学的情報や臨床経験上知り得た情報等に基づき不妊治療に挑みます。患者さんによって一人一人症状が違うので、事細かな分析と診断を繰り返しながら、つぼの設定を行います。そして西洋医学的な対応と東洋医学を折り合わせて、新たな環境設定の下で、複雑な回路を持つ中枢や不妊症・妊娠を阻害する因子に正面からアタック致します。
 「はりやきゅう」には、数千年にもわたる長い歴史と経験的医術があります。しかし、近年の科学技術や西洋医学に踏み潰された暗い過去もあります。暗い過去に触れそれを引きずるよりは、科学を超越しうる結果と問題提起が出来ればと思い、この子宝はりと闘っております。妊娠なさる事、逆子が治る事、つわりの軽減等、私達には人としての喜びや嬉しさは表しますが、学問として立脚した場合このことに対しては、特別な感動はありません。より高く、より深く、より正確な学問への位置付けが確立するまでは、弛まぬ探求を続けなければなりません。妊娠させる事が私どもの最終目的ではありません。真に「はり」を学問として確立したく闘っている事をご理解下さるようお願い申し上げます。
 「子宝はり」の刺激が刺激~反応間のかなり短絡した医学的行動様式の間に介入して「距離」を置くものだとすれば、この「子宝はり」の特性を感覚刺激や反応行動の持つ特性によって解明することは困難になってくると思います。たとえ、最終的には感覚刺激や反応が治癒に帰結(妊娠)するとしても、その両者を結ぶ糸には長く複雑な経路が設定してあるはずです。脳の生理学や生化学の発達は、この経路について昔とは比較にならない程多くの知識を提供してくれましたが、まだまだ「はり」の治効活動には分らない点がとても多い様です。しかし、私たちの出来うる技術を使い、一人でも多くの人々の悩みの解消を思考しております。

 







 

日本ハリセンター
埼玉県熊谷市久下901
℡048-528-2050㈹