フランス西南部のコニャク地方が産地です。原料ぶどうはサンテミリオン種がほとんどを占めます。これで造るワインは酸が多くアルコール度が低いので す。このことはワインの場合は欠点ですが蒸留してブランデーにした場合、長所になります。酸はやがて芳香成分に変化し、またアルコール分が少ないのでたく さんのワインから少量のブランデーしかとれないのですが、そのかわり、原料ぶどうに由来する香味がぐっと濃縮された状態で、ブランデーに溶け込み、芳醇な コニャックとなるのです。
原料ぶどうがどの地区で収穫されたかが、味わいに影響します。法律はコニャック地方を土壌により６つに区分し100%その地区産のコニャックには地区名をつけて売ることを許可しています。次の２つの地区が有名です。
- グランド・シャンパーニュ
- デリケートな香り、豊かなボディーのブランデーを生むが、熟成に年月がかかります。
- プティット・シャンパーニュ
- グランド・シャンパーニュに準じる特徴をもつが、個性はやや温和、熟成も比較的早め
コニャックは熟成の古い原酒と、若い原酒をブレンドして製品化されます。その際若い方の原酒の熟成年(コント)によりVSOP等の符号を付けます。コ ニャック原酒は、ぶどう収穫の翌年３月末日までに蒸留を終わります。ぶどう収穫の翌年４月１日～翌々年３月３１日の樽の原酒はコント0、以後一年たつごと に、コント1、コント2と数が繰り上がります。コニャックとして売り出せるのはコント2以上です。VSOPはコント４以上、XO、EXTRA、 NAPOLEONはコント6以上を使用したものに表示できます。 |
