夜明けの日本海

7,8年前、競技の鮎つりにドップシと浸かって
いつかはプロになんて夢物語を語っていた頃
同じ競技志向の鮎釣りに傾倒していたオー森君が何を思ったか
いきなり「シイラ釣りしようよ」とオラに、クイっクイっと誘いをかけてきた。
そん時オラは「何で鮎釣りの時期に、ほかの魚のケッツなんか追うんだよ」と言い返したんだが
オー森君は「ルアーでシイラ釣るのはとてもエキサイティングで面白そうだぜ」
と言って目をキラキラと輝かせたのだった。
オラといえばこの鮎の時期に全然乗る気がしないってゆうか
はなからそんな話には乗れないのであった。

それからしばらくして、そーだナあれから2,3年たってからの夏
オー森君、今度は「ブリやろうぜ」と誘いに来たが
「シイラにしろブリにしろ、鮎釣りに支障をきたすのはやらない」って
再度キッパリと断ったのだった。

次の鮎釣りシーズンに入る直前、オー森君はオラに断わられるのを承知で
今度は「マグロやろうぜ」と誘いに来た。
「だ か ら、鮎釣りのシーズンは鮎だけ」と、ミタビきっぱりと断ったオラだったが
このシーズンはバス釣りにも狂っていて、岩手チャプターの年間優勝を
狙っている大事な時期だったのでなおさらの事だった。
それからのオー森君はあれほど熱心だったダイワ鮎マスターズの大会にも
姿をあらわす事も無くなって、我々KIKI-HOUSE CLUBのホームグランドである雫石川にも
彼の姿はトント見られなくなったのであった。

それから数シーズンしてオー森君から電話があった「マグロ食べるっか?」と。
「もちろん食べるから持ってきてや、なんなのそのマグロって、どっからかもらったの?」
彼は魚と野菜が大嫌いなのをオラは知っているから、てっきりドコゾからもらって
どーにもならなくなったマグロを持て余して、オラの所へ持って来る気だなと思った。
すると「釣って来たんだ!」と彼は声高に電話の向こうで弾むように叫んだ。
オラはマグロって、漁師が釣るものだとばかり思っていたし
漁師にしたって、そー簡単に釣れるモノではないとオラは思っていたから
そーは簡単に信じるわけにはいかなかったが、確か前に
「マグロ釣りしようぜ」なんて言ってたなと思い出したのだった。

オー森君が持ってきたマグロは、うちの店の仕入先アベ魚屋の解体場で見る
100kgとか200kgの思い描いていたマグロとは違ってエラク小さなマグロだった。
でも、オー森君は初めて釣ったマグロなのでもう、うれしさ一杯で
完全に目がイってしまっていて危なかった。
そんなオー森君は、滅多に感情を表さないアイスマンなんだが
この時ばかりは顔を紅潮させて目も充血していた。
そんなオラはこう思った「こう言っちゃー悪いが、駆け出しのオフショアーフィッシャーマンにも
釣れるマグロって意外と軟弱な魚だったんだな〜」と。

次の日、魚屋サンに頼んできれいに解体され柵になったマグロを
持って来てくれたオー森君は執拗に「一緒にマグロ釣りしようぜ」とオラを誘ったが
オラは「まぐれ当たりのマグロ一本釣ったって後はもう無い」と思ったし
バス釣りではエバーグリーンの契約プロになりたい!などと頑張っていた頃だったし
鮎釣りではダイワのテスターになりたい!なんて頑張っていたので
カル〜ク聞き流し「やだよ」と、断ったのであった。
だからオー森君は、それ以来鮎釣りのシーズンに入るとオラの前に姿は見せなくなった。

それから何シーズンか経って、桜鱒釣り仲間の八ちゃんがオラの店にオー森君を呼んで
マグロ釣りの事を根掘り葉掘り聞き込んでいた。
オラは傍から見てても「そー簡単に釣れる魚釣りじゃないのに、よーやるわ」と思った。
「それより鮎やろうぜ」と洒落で八ちゃんに話し掛けたが、もちろん無視された。
それから八ちゃんはオー森君と一緒に秋田県の能代港から船をチャーターして
久六島とか言う所に出かけて行ってはボーズを喰らっていた。
何回目かでマグロをヒットさせた様だったがマグロをランディングする間際
サメに横取りされて頭だけのマグロを釣り上げたらしかった。
でもそれだけで、マグロを捕ったいう話は聞かなかったので、「ヤッパリナ」とオラは思った。

それから間も無くしてオー森君は久しぶりになる2本目のマグロを釣り上げ
オラの店に持って来てくれて、あぶなげなマグロ釣り自慢をした。
オラはこの時から「マグロってほんとにルアーで釣れる魚なんだな」と認識した。
その2本目のマグロを食べた時、最初に持って来てくれたマグロを
はるかに越えるくらい美味いマグロで大いに感動した。

そしてそれから何シーズンかたって店によく来てくれるコーキ君がオー森君を店に呼んで
八ちゃんと同じようにマグロの話を聞き込みオー森君から竿を高く?譲ってもらっていた。
そんなコーキ君を見て「こいつも徒労の釣りに足を踏み込むのだな」とチョット悲しくなった。
そんなコーキ君には、やっぱりマグロはなかなか釣れないようで
オラは内心「そーら見たことか」と思った。

そんなオラと言えば、すぐそこで獲れた近海マグロを二度も食ったもんだから
行き付けの魚屋で「美味しい南マグロだよ」って言われて買って見るものの
やっぱし冷凍もんだからオー森君から戴いたマグロの味には、ほど遠いものがあったし
ましてや「ビンチョマグロやキハダマグロなんてのは、マグロのうちにはいらね〜な」と
思えるほど、舌が肥えちまったのだった。
だからオラは仕入先のアベ魚屋に近海もののマグロが並んでいると
つい買っちまって食べていた。
そんな直後、コーキが「マグロ貰って下さい」と殊勝な事を言う割には
鼻の穴をこれ以上膨らまないくらい目一杯オッピロげてオラの所へやってきた。
「ケッコウ釣り運が良い奴なんだな〜」と思ったが口には出さず
「よいしょっ!」とたくさん褒めちぎった。
そのマグロを翌日食った。
「やっぱりうめ〜なあ、近場で獲れたマグロは。」とつくづく思った。
そして今年は、この運良く釣れた一匹で食い収めだろうなとも思った。
そしたらコーキはアクル週また「マグロを貰って下さい」と
今度は鼻の穴をチョビッコばかし膨らませてきた。
「また釣ったの。」ってオラはホンマびっくりした。
「八さんもついに釣ったんだよ、それもいきなり2本も!」とコーキは言った。
これまたびっくり桃の木山椒の木。
「一船で3本のマグロすっか。」
「じゃあ、今シーズン釣ってないのは、オー森君だけっか」と言いながらオラは
「マグロってこんなにイージーに釣れるものなのか」とも思ったその瞬間
オラの脳みそのどこかでカチンとスイッチが入ってしまった。
「オラもマグロ釣りやってみんべかな〜」と。

だって今年の鮎つりの状況は、今までの鮎つり人生の中で一番最悪のシーズンなんだもん。
去年は度重なる増水で、釣りになる日が極端に少なくて
鮎の数が伸びなかったのだが、これも自然だからと考えると納得できもするが
今年はと言えば川にマッタク鮎の姿が見え無い。
釣れない鮎釣りをしている足元で、成魚になった良い型の鮎がヒクヒクと痙攣しながら
流れて行くのを何回となく見たのであった。
それは鮎のエイズと言われている冷水病がモロに出た年で、オラが思うに
放流数の7割以上は死んでいなくなっていると思えるほどであった。
そんな冷水病が流行してから6,7年経ってるのに、未だに根絶できないでいる
内水面魚業行政にぼやくというか、遊魚券を売っている組合に文句の一つも言いたくなる。
こんな貧果では放流資金を払っている身としては、この夏の釣りに全然納得出来なかった。
だからオラは鮎より釣れるマグロに、触手が動いたのもトーゼンの成り行きなのだ。
そんなマグロ釣りに手を出そうとするオラに、水産大学を出ているコーキは
深刻な鮎状況をオラから聞いてたので「あれほど断わり続けていた釣りに手を出すのも
ワカルナ〜」という顔をしてうなずながら笑った。
それと毎年恒例の北海道鮎つり旅行も、愛犬のアクシデントで中止となってしまい
キクチクンの夏休みが全然無かったので、その腹いせにルアーをキャストして捕る
マグロ釣りとやらに、一緒に乗船して見学でもしてみんべかなと思ったのだった。

次の次の週もコーキは「マグロ貰って下さい」と鼻の穴はそのままで
3週連続3本目のマグロを釣って持って来てくれた。
オラはもう黙るしかなかった。
こんなに釣れるとは、どんな状況なんだとコーキに聞いたら
「船の周りじゅうマグロのジャンプだらけで、下手すりゃスレ掛かりになるくらいの群れだよ」と言った。
もうこんな話を聞いた上では、オラはやるしかネ〜なと思った.。
釣果が聞こえてこないオー森君もついにマグロを持ってきてくれたので
ちょうど良い機会とマグロ釣りの事を根掘り葉掘り聞き出した。
今年は異常なマグロの湧きなそうで「マグロ釣りを始めるなら今年だな」と彼は言った。
そして「来週、船をチャーターしてるし、マグロタックルを貸してあげるから一緒に行くか」と誘ってくれた。
もちろんオラは二つ返事。
まさしくこれぞ「渡りに船」であった、乗ったッ。
ピーヨラッタン ピヨラッタン。
とりあえずは、観光気分でマグロ釣りにでも行くとするか。

でも話の最後にオー森君は「船釣りは慣れているって言う人でも必ず酔ってしまうのが
マグロ釣りの船だぞ、いくら泣いても12時間は船の上だからな」と、脅かされた。
ちなみに、オー森君とコーキは、海馬とカタツムリの形をした所が
もとから少し欠けていたから酔わないそうだ。
オラはカタツムリの巻き数が足りないから大丈夫だ〜。。


     出船前の晴海丸

乗り物には酔ったことが無いオラだったが、言われたとおり酔い止め薬を飲んで午前3時船に乗り込んだ。
八ちゃんには「空腹で船に乗らないのも酔わないコツだ、アブラ物は余計酔いを誘発するので
梅干おにぎりが良いな」と聞いていたので、乗船前におにぎりを一個食べる事にした。
その船ってのが全長15メーターくらいの小さな船で、名前は晴海丸という船だった。
能代港から出て外海に向かい始めたら、海のうねりでグワングワンいい始め
こんな小さな船で大丈夫かいなとチョッピリ不安になった。
船長がいるキャビンで寝るモードに入ろうとしていたオー森君が目を開けて
「酔うひとは、この時点でげェ〜げェ〜だぞ」と脅かされたが、オラはもちろん何とも無かった。
乗り合った人数はみんなで7人だったが、釣り場に行くまで各々船の上に置いた
クーラーボックスの上で逆しの字になって仮眠をとり始めた。
オラは初めて乗るマグロ船にチョット興奮気味で、それに船内の見るものもみん〜な珍しく
眠気なんか全然無かったのであ〜る。


 テリ場

小一時間も走ったところで船は急に止まった。
そこは「テリ場」という好漁場なそうで、そこの海面に漂っている藻にシイラが付いているそうだ。
とりあえずマグロ釣りの前にシイラ釣りでで肩慣らしという事だった。
キャビンから起きてきたオー森君は、テキパキとみんなを取り仕切り
オカで見慣れている「情けないオー森君」ではなかった。
というより、頼もしいオー森君、海の男になっていた。
そんな彼を見てオラは敬意を表して「マグロ釣り隊」の隊長と呼ぶ事にした。
隊長が「じゃんけんだぞ!」と大声を出した。
それはルアー釣りに最高なスペースである船首には、二人ずつしか乗れないのでないので
じゃんけんで順番を決めて、一時間交代でポイントにルアーをキャストするシステムだった。
こういう時に強いオラは一番で勝ち残り「しょっぱなから縁起が良ぞ」と思った。
だがそこは海の上、そーは甘くは無かった。
それは舟が走っている時はあまり横のゆれは感じられなかったが
停船すると上下の揺れに横の動きが加わって、まともに船首に立っていられなかったのである。
その上下の揺れってのが2メートルくらいの落差があり、そーだなビルの3階から
エレベーターが下がって行き、1階に止まる寸前の、あの胃が持ち上げられるよな感覚を
連続で体験しているようなもんで、あまり気分の良いものではなかった。
それにプラス横の揺れなものだから、初めての小型漁船の手すりから手を離せ無いでいた。
だから両手でルアーをキャスト出来ないのだった。
後ろにいる2番手3番手のルアーマン達は何回も乗ってるので平気で竿を構え
「早く投げろ!」って、檄の雨あられで「そんな事言われたって」と
ますますひるんでしまいキャスト出来ないでいるオラだった。
そんなもたもたしているオラの脇を、ほかの人たちのルアーが吹っ飛んでいきシイラがヒットしはじめていた。
その中でもコーキが掛けたシイラは、ものすごい勢いで走り回って
これは大モノかと思わせるに充分な引きだった。
コーキはシイラに遅れをとらないように、せまくて揺れる船の舷を義経の八双跳びなみに走り回っていた。
ようやくあがったシイラは1メーターオバーの奴で、黄色と緑色に輝く魚体は
惚れ惚れするほどキレイで、その大きさはド迫力だった。。
もちろんオラは船の揺れに体を取られてはヘナヘナとルアーをキャストするのだが
腰が全然入っていないのでポイントまで届かなかった。

「ところでこのテリ場っていう名前、どんな意味があるんだ」って隊長に聞いたら
「秋田県ではメバルの事をテリって言うんだ」と教えてくれた。
季節にもよるが、浜値が異常に高くなるほど、秋田県人には深い意味がある魚なそうだ。
そんなメバルが居着く根が有る所をテリ場というんだそうだ。
一通り釣って喰いが収まったところで船はマタ動き始めた。


 久六島

このテリ場から1時間ほど走った所にある灯台がマグロが沸くようにいる「久六島」だ。
と言ったって、島って感じじゃなく岩礁みたいなもんだった。
この島を取り囲むようにして漁船が20艘くらい出ていた。
みんなマグロを専門に狙う引き釣りの船なそうだ。
そうこうしている内に、晴海丸がいきなり全速力で走り始めた。
その走る先には小魚のナブラと大きな魚がジュポンと跳ねるのが見えた。
近づいて行くとその派手な跳ねは1メートルから2メートルくらいの砲弾型の魚体を
海面上から2メートルくらい飛び出しては水柱をあげて
海面に突っ込むように落ちるジャンプで、ここは鴨川シーワールドのイルカか
と思うほどオラはブッタマゲタ。
その真っ黒くて銀ピカに光る魚体がマグロであった。
船首に立ってる番だったから、オラはそのジャンプを繰り返しているポイントに
ルアーを投げたら簡単に釣れるような気がした。
が、揺れる船の上に手を離して立っていられる訳も無く
またしても後ろにいる皆から「早く投げろっ!」ってブーイングが飛んだ。
仕方ないから意を決して、ルアーロッドを振りかぶりミノーをキャストした。
しかし、手作りシーバスミノー45gを65gまで改造したモノを投げたのだが
借り物のロッドと相性が悪く、そのポイントまで後もう少しという所で失速してしまい
そのマグロが跳んでいる所までマッタク届かない無いのであった。
でも船上から投げるルアーの雨に驚いたのか、ナブラはあっという間に消えてしまった。

遠くの回りを見渡すと、この派手な水柱を撒き散らすナブラは思ったよりケッコウあった。
でも、そんなナブラには漁船が向かっており、遊漁船の我々は、ただ指をくわえて見てるほか無かった。
だから、漁船より先にナブラを見つけるハシッコイ目が必要だった。
2メートルもの身長があるコーキは、背が高い分なぶらを見つけるのが異常に早かった。
それは船長顔負けの早さだった。
そんなコーキに「何でマグロが跳ぶんだ」って聞いたら「イワシの群れの下からマグロの群れがイワシを
囲むように海面に追い上げて、行き場の無くなって海面で右往左往しているイワシをめがけて
全速力で食い上げるから、その勢いのままマグロは海面から飛び出してくるんだ」と
海の中で見てきた事のように言った。
さすが流浪の水産学者コーキクン。
オラもヒトに負けないくらい目が良いのが自慢だったので、コーキにナブラを探すコツを教えてもらった。
しばらく海面に目を慣れさせていると、海面の変化でオラにもナブラを見つけれるようになった。
こうなるとマグロ釣りの面白さが膨らんで来るのであった。
でも、運良く他の漁船に見つからないで独占できるナブラを見つけ船を走らせても
そのナブラにルアーを2,3投すると沈黙してしまうのであった。


オラは基本的に船釣り否定派だった。
何故かって言うと、船の持ち主である船長のサジ加減でどーにでもなる船釣りは
釣ったって言うよりも、釣らせてもらったいう感じが強く、これじゃオラの目指している
「見つけて獲る」っていう釣りとだいぶかけ離れているなと思ったからである。
どーせやるんだったら自分で船を持たなきゃ話にならんナとおもっていた。
でも、このマグロ釣りはナブラをいち早く見つけて釣る釣りなので
まるっきりの船長にお任せの釣りではないのだ。
自分でナブラを見つけて船長に指示できるので
オラは納得してこの船釣りを堪能できるのであった。
感じとしては狩猟に近いものがあって、とってもワクワクする釣りなのであった。

この久六島だが漁船たちからの申し合わせで、遊漁船は7時から13時までの間だけ
この漁場に入れるのだそうだ。
7時からナブラを見つけ船を走らせルアーをキャストして周っていると
あっという間に終了の13時になって来たのであった。
ちょうどその時オラはケッコウ大きなナブラを発見した。
そして晴海丸はそのナブラへ急いだ。
でも、船首に立てるのはオラの番ではなく、コーキと隊長の番であった。
そんなコーキが投げたルアーにマグロがヒットした。
キャスティングツナの剛竿はヒットしたマグロでグンニャりと真ん中から曲がった。
それに対してコーキは腰を落としてマグロに応戦した。
時間にして10分くらいたった所で、マグロの抵抗が収まったと診たコーキは
ロッドをポンピングして、ステラ10000番のリールをグッイグッイと巻いて勝負に出た。
あっけなく海面に浮いて来た魚体は1メートルあまりの丸々と太ったマグロそのものであった。
連れの仲間がタモですくおうとしたが、タモ枠にルアーのフックが絡まってしまい万事休す。
オラは腹に入るであろう、この美味そうなマグロがバレないようにと神に祈ったのだった。
その時、晴海丸の船長が「もう一本タモを持って来い」と怒鳴ったが、誰も動かなかったので
オラは揺れる船に足を取られながらも、船尾に走ってもう一本のタモをつかみ
またコーキの所までヨタヨタと走った。
持って来たタモで魚体を確保して、隊長がとどめのギャフを撃ち無事船の上にマグロをあげた。
捕らえたマグロを持ち上げて、コーキは興奮して吼えた「4本目のまぐろだッ〜」と。
それを聞いたマグロをまだ一本しか釣ってない隊長は思いっきりムツクレタ。
もちろん帰りの車中でも愚痴をかましっぱなし、ぼやくことしきりだったナ。
結局そのコーキの一本で今日のマグロ漁は終わった。
そして船の揺れにビビッていたオラのひ弱な心も、このマグロでどっかに消えちまった。
こーなると、いつもニコニコ現金払いのオラは「波を蹴散らしてナブラにつこんで行くと
「男の血がタギルナぜっ」なんて、いつのまにやらナ〜ンチャッテ漁師になっていた。

マグロ釣りなんてもんじゃなく、夏休み観光気分でこの船に乗ったのだったが
キチガイのように跳ね回るマグロのナブラと、コーキが目の前で釣った
怒涛のマグロを目のあたりにしたオラは、今度来る時は徹底的に下準備をしてから
マグロを狙いたいものだと、いつもの釣り人根性に火がついたのだった。

翌日、朝目が覚めて昨日の事を思い出すと、山育ちのオラが
初めて海の上で釣りをした初体験も終わって
船の揺れがまだ体の芯に残っているせいでもないだろうけど
ん〜なんかこう夢の中で釣りをしたような気分ではあった。

次の日コーキはマグロの頭と胃と心臓と身を持って来てくれた。
心臓は茹でてからたまねぎドレッシング和えて食べたら美味かったし
胃も茹でてからにんにくと鷹の爪で炒めて食べたら
独特の歯応えと、マグロのあの風味がほのかに効いて酒の肴には良かったな。
頭は醤油に浸けてから焼いて喰った。
もちろん身は美味しい事といったら他には無い美味さだったが
熟成がまだだなって感じで、後2日置いたら美味くなりそうだった。
2日後、身を柵取りして寿司を握った。
脇で見ていた子供達は「喜喜寿司だ」と言ってオラが握る寿司を
「何でも作れるトーチャンだな」と尊敬のまなざしで見ていた。
もちろん頭に付いていたカマトロの部分は、隅に除けといてこっそりと食った。
シジュウ遊んでばっかしいて評判が悪いとーちゃんでも、この時ばかりは株がグンと上がった。
これが自分で釣ったマグロならストップ高、間違いなし。

コーキが出船する度にマグロを釣るものだから、あくる日隊長はプライドをかなぐり捨てて
コーキの使っているルアーの改造方法をオラの店で聞き出していた。
もちろんオラもしっかりと聞いていたが、それよりもロッドとリールを揃えなくちゃ
話になんないので、お二人さんから色々とアドバイスして貰った。
が、あまりにも特殊な釣りの分野なので、地元の釣具屋ではナニ一つも揃わないのであった。
そこでオラは考えた。
と言うよりも、考えるのを止めた。
何でって?かしこいオラは隊長から、マグロのルアー釣り道具一式を譲られるのが
一番手っ取り早い方法だと思い、嫌がる隊長から無理やりタックル一式
一度も使っていない新品を奪い取ったのであった。
これで完璧、明日にでもマグロ釣りに行けるのだ〜〜〜。


シマノ ステラ SW20000PG

釣りをはじめた時から、ダイワで育ってきたというより
10年ほど前まで盛岡というか岩手でのシマノのシェアーは
まったく無いに等しい低さで、釣具屋の店頭でダイワしか手にとって見れなかった
今でもシマノのリールは手にとって見ることは出来ても
竿はなかなか店頭には見当たらないという現実がある。
そんな俺がはじめて手にしたシマノのリール。
そのでかさに驚愕。
その一瞬、あの頃にタイムスリップしたのだった。
あの頃といえば、ダイワのプロキャスターとかST1000とか使って
海のブッコミ釣りに狂っていた頃でも、PEライン5号が600mも巻ける
こんなでかいリールは使ってはいなかった。

4mとか5mのブッコミ竿に付ければ、まぁバランスはとれるだろうが
ツナのキャストロッド9フィートといえば、3mに満たない短い竿で
まったくもってバランスが取れない。
じっさいにロッドに装着してキャスト練習してはみたが、バランスが悪いのに極まりない。
その重さにも辟易で、それでリーリングしてみれば巻けども巻けどもルアーが寄って来ない
まったくもってスピードが遅いギア比にも抵抗感ばかりが増すばかりで
とても馴染めないリールではアル。
元はといえば、ヘビージギング用に開発されたリールだから
しょうがないって言っちゃあ、しょうがないのかもしれない。

コーキ隊員とも話したが、ツナのキャストにはドッグファイトもいいが
重量的にはソルティガ6500GTが一番だな
っていう、話に落ち着いた。









朝焼けの三陸

ロッドを揃えた所で、準備万端怠り無しと構えていた。
2度目の久六島遠征であったが、マグロはモノケのからのからでがっかりした。
こんなもんです、釣りなんて。
晴海丸の船長はジギングに切りかえるとオラ達に促した。

他の隊員は持参のジグロッドに持ち替えてメタルジグをセットし始めた。
オラはと言えば、隊長から譲り受けたマグロタックル一本しかないわけで
しょうがないから、マグロタックルにキャスト用の80gのメタルジグをセットした。

船長のブザーの合図で隊員みんな一斉にジグを海底にと投下した。
そして軽快にそしてリズミカルにジグをしゃくり始めたが
オラのロッドは重いは、長いはで、とても他の隊員がやっている様には行かなかった。

そんな中、乗りに乗りまくって今期調子の良いコーキ隊員は
次から次とアイナメやら何やらヒットさせていた。
それを横目に「オラもジグタックルが欲しいぃ〜〜」と思ったのは当然事だ。

さて2回目の釣行から帰って直ぐ、隊長に「ジグタックル一式譲ってくれ」と
催促の電話をした。
次の日持ってきてくれたタックルは、スピニングのタックルだった。
オラ的にはベイトのタックルを期待していたのだがな〜〜〜。
まあいいや、赤白のデザインがオメデタイUFMのロッドと
本当はステラが良いんだが、ここは我慢のソルティガ4500番。
もちろんライン付きである。

手元に一応ジグタックルがそろうと、今にでもジグに行きたい きぐっつァん。
と思っていたら、八ちゃんから「三陸の海で根魚のジギング&マツタケ採り」
しないかとの、お誘いの電話。
これぞ、渡りに船!ピーヨラッタンーピヨラッタン。
トッピンパラリンのプーウッ。

次の日5時の待ち合わせだったので、3時に起きて八ちゃんの家にと向かった。
そして向かったのが北リアス海岸にある色気の無いモノトーンの小本漁港。
ここに彼の船、海空丸が停泊しているのだ。
着いた漁港には、まったく似合わないモダンな真っ白な色のフィッシングボート。
さっそくタックルを積み込み出船と思ったら、自慢の4サイクルのエンジンが掛からない。
「オイオイ大丈夫かいな」と八ちゃんに言ったら。
「ヤバイかも...........。」と不安な返事。
でも何の事は無い、慣れない新船だから、操船順序の手違いだけの事だった。
でも不安は隠しきれないのであった。

エンジンが掛かってイザ出船!
漁港の出口を過ぎた所で、パワー全開。
あっという間に海空丸はプレーンに入り、三陸の鉛色の海面を
スタアーン スターンと言わせながら滑るようにとんだ。



着いた先は複雑な根が入っている巨大マゾイ&スーパーアイナメが釣れるポイント。
さっそく、なけなしのジグコレクションから220グラムのラフェスタをチョイスし
(ジグはこれしか無いと言う話もある)20号のリーダーに結び付け、ヤッコラドッコイと
軽快にしゃくり始めたが、ものの20分もしないでジグ初心者のオラは
腕がパンと上がってしまった。
でもそれを我慢してしゃくっていると、一瞬根掛かりかと思う当たりがあって
グングンとのされそうになってしまった。
それをこらえながら、ポンピングで応戦しラインを巻き上げて
リーダーの結び目が海面から上がるか否かという所で
痛恨の針はずれ。
それを見ていた八ちゃんは「ポンピングするとバレやすいよ
リーリングだけで上げてくるのが一番ばれないやり方だ」と言ったが
そんな話しは、ばれる前に言ってくれよな、まったくッ。

それっきり当たりが無かったので、八ちゃん特製のトレーラーフライジグ
とやらをセットして、鯖狙いに切り替える事にした。
さっそく八ちゃんは30cmくらいの丸々と太った鯖をゲット。
続いてオラも30cmくらいの細いヤツをゲット。
この2匹で今回のジギングは終わった。


鯖ではない、海空丸船長

そんなオラも船が欲しいぃ!と思ったが丸が余計に付いているのでパス。
帰りは八ちゃんの持ち山によって「マツタケ採り」っていうか
「マツタケ取らしてもらい」
今年も連続マツタケ絶不良の年でモノにもよるが
最高品質モノで二万円もする山のダイヤモンド。
それを惜しげもなく取らしてくれる八ちゃんは神様仏様、キリスト様、アラーの神。

さっそく1本ゲットするが、八ちゃんが「トラップ!」と言った。
なんなんねん、そのトラップって。
それは、八チャンの山に他の人が入ったか入らないかを
確かめる為の おとり の置きマツタケだそうだ。
それにうまく引っかかったオラではあった。

それからしばらくして自力でマツタケを見つけ「まつたけハケーン!」と叫んだら
八ちゃんが飛んできて「上の木を見ろ」って言った。
そこには鉈で切りつけた古傷が大きくあった。
いわゆる、彼のシロっていうやつであった。
が、八ちゃんは今シーズンこのキノコを見逃していたいたらしく
やられたってな顔をしていた。
で、オラは素直には喜べない心境だったが
でもきっと頬が緩んだには間違いないはずだ。

こうして海に山にと思いっきり遊んだ一日であったが
最後に八ちゃんの釣具部屋に案内されてカウンターパンチを食らった。
そこにはへどが出るくらいのフィッシャーマンのロッドの山という山
それを見せられてゲンナリして帰途につくオラであった。

オラが釣り上げた鯖1匹と、八ちゃんが釣り上げた鯖をもらって
聞いていたとおり塩をして酢に漬けて「シメサバ」にして食った。
これにはヤラレタ。
今まで食っていたシメサバは何なの?っていうくらいの美味しさで
これなら鯖釣りに固執する八ちゃんの気持ちが大いに分かったのであった。

えっ、マツタケはって?
もちろんブツブツと切ってマツタケの味噌汁&マツタケご飯。
一番良いやつは半分に切ってアブって、白玉の露が出始めた所でスダチを
きゅっと絞って塩をチョビット付けてパクリと食った。
お味はって?
「ん〜、今年のはチョット香りが薄いかな」なんて贅沢を申しておる次第です。
ごち!八ちゃん。




隊長から「竜飛に行くぞ」と言われた。
「そっか、竜飛といえば津軽海峡、津軽海峡と言えば ま ぐ ろ
オラは「ヨッシャ〜」と、気合が十分入ったのであった。
隊長は続けて言い放った。
「今回はブリ狙いだ」
その言葉を聞いてオラは、ヘナヘナと気が抜けてしまった。
「津軽海峡まで行くんだったら、マグロだべ〜、何でだべ」と言い返した。
「マグロは居るけど、ナブラが立っているって言う情報が無いから
ブリをメインにマグロはおまけという事で、今回の釣りは組み立てて行く」と
隊長は、きっぱりと言い切った。
道具立ては、ここ津軽海峡は水深は浅いのだが、日本海と太平洋がぶつかり合う
複雑な海流のため200グラムのジグをメインに
150グラムのジグを揃えていくという事だった。
そっか。

今年、マグロを連発しまくって好調の波に乗り切っているコーキ隊員。
彼が店に来るたびにヨイショしていたら、思いっきり気分を良くしてこう言った。
「俺はもう使うジグが決まってるので、いらないジグがいっぱいあるから
貰って下さい」と次の週、大きなタックルボックスを担いでオラの店に来た。
そして「ド〜ン」と山ほどのジグを置いて行った太っ腹コーキ隊員。
たまげた奴。
 その中から言われたとおり200グラムをメインにチョイスし
オラの小さなタックルボックスに詰め込んだ
今回は往復コーキ隊員の装甲車で行く事でお願いして
ラクしたい老体のオラは装甲車に乗り込むや否や即激睡モードに突入。
あっという間に竜飛に付いた。

遊漁船が出る漁港で、出船まではまだ時間があったのでまたまた激睡。
目覚まし時計のケタタマシイ音でオラは目が覚めたが
コーキ隊員はストップボタン押してまた寝てしまった。
オラは船において行かれるんじゃないかと不安になり
コーキ隊員を起こしたら「目覚まし時計が鳴らなかったな」と
すっとぼけた事を言って、オラは夜が明ける前から脱力。
あわただしくタックルの準備をし整っても船長は現れず。
隊長が携帯で催促した所で、トリの第四幸栄丸の船長が
悪びれもせず堂々と登場。

いよいよ出船である。
この出船の瞬間ってのは、これからの期待と不安が微妙に入り混じって
なんとも言えない緊張感があり、釣りの大会みたいでオラはけっこうスキだ。
能代沖2時間の久六島と違って、竜飛岬のポイントはあっという間に付いた。
白ずんだ朝もやの向こうには函館が見えた。
船長の「ブウッーー」という釣り始めの合図のブザーが船内に鳴り響き
さっそくジグを投入。
この一投目っていうのも期待に胸が膨らんでいいもんだな。
 
時間がたっても魚の当たりすら無く、気が緩んだ頃
コーキ隊員の「ヒットー!」の雄叫び。
余裕で魚をいなし船体に揚げた魚体は、なんと真鯛。
とっても嬉しい外道だったが、オラはモチロン外道だななんて
ヒトの喜びには水を差さない。
と思った瞬間、海底に落ちていったジグをしゃくっていたら
グググッという竿先に重い感覚が伝わってきた。
そんな津軽海峡初体験のオラは半信半疑ながらも
「ヒットー?」のつぶやき。
巻上げようとハンドルを回したが、重すぎて回らない。
やっぱり「ソルティガをじゃなくステラにすれば良かったかな」などと頭の中は混乱。
筋力無いオラは、ソルトフィッシングの憧れでもあったファイティングベルトに
竿尻を当ててバレル恐怖が付きまとうポンピングで応戦した。
最後のほうはヘトヘトになって、腰が壊れそうになってしまったが
なんとか船長の差し出すタモに無事に納まった魚は
ブリッ!やった〜ゲット、ゲット。
しかし船長は一言「ちいせえな〜」
こらっ!ちいせいっ言うな!。
隊長が来て「ワラサね」と言ったきり、ささっとミヨシに戻って行った。
そんなみんなは、ケッコウ冷たい。



真鯛の血抜きを終わったコーキ隊員が寄ってきて
「いい運動してましたね」と、オラの体力の無さを見て
カルクからかわれてしまった。
「でも、いんだもん釣れればオラの勝ち」と腹の中で威張った。
これには訳があって、ドラグ設定を限界点より1kgよけいに多くしていたので
もろに魚と引き合いになってしまったのだった。
竿が折れなくて良かった〜。
まもなくしてコーキ隊員は、ヒラマサの3kgくらいのをあっという間に釣り上げた。
隊長はと言えば、アイナメを釣ったらしいが、普段から根魚関係の
ソコモノを馬鹿にしていたので、こそこそとリリースしたらしい。
あんまり釣れないので、隊長は釣り半場でクーラーの上で逆えびの字になって
半目半口で爆睡モードに突入していた。

帰り間際、オラ達のいた沖合いからはるか遠くの、竜飛岬沖合い300メートルくらいの地点で
サンマの群れが、そーだな30匹ぐらいのヤツらが
海面をピョンピョン飛び跳ねながら一直線に何かに追われるように
必死で跳んでいた。
その様が無くなったかと思ったら、いきなり海面が爆発した。
音こそ聞こえなかったが、バッシャ〜〜ン ガババ〜〜ンという感じで
馬鹿でかいマグロが跳びはね乱舞していた。
オラは「マグロだァ〜、突っ込めェ〜」と船長に訴えるように怒鳴ったが
船長はじめ隊員にも完全に無視された。
「何でだヨウ?」とコーキ隊員に尋ねたら
「イワシダンゴじゃないから無理無理」と言ったきり、彼はジグをしゃくり始めた。
「そんなことねェ〜べ、行って見なくちゃ分からんべや」とフチ隊員にも言ったが
ほとんど無視状態で、ただひたすらにモクモクとジグをしゃくっているのであった。

船長の話では少なく見積もっても150kgは軽く越す魚体だったなという事であった。
そんな話じゃなく「何であのマグロに突っ込まないのか」という事だが。
トドのつまり、足の速いベイトを追っている時は、狙っても無駄だという事らしいが
「やってみなけりゃわかんね〜べ」ってのが、オラの座右の銘。
「やっても見ない事、話すんな」ってのが訓戒なのだからね。
そんな喧騒に目を覚ました隊長は、ヨッコラショっていう感じで
ジギングの支度をノタノタと、また始めた。
その途端船長が「今日はこれでヤメ」と終了宣言した。
これには隊長、ネムケまなこが点になっていて面白かった。
何しろ今日はチャーターじゃなく乗合で船に乗り込んだので短縮営業なのであった。
これから2日後、北東北の主要新聞紙に「竜飛で2.5m・350kgの
大物マグロが、2時間半掛けて地元漁師が釣る」ていうトピックスが出た。
オラはこれを見るなり「オラのマグロだ〜」と、便座の上で叫んでしまった。

結局オラの5kg少し欠けるワラサと、コーキ隊員の2匹の釣果で今回の釣行は終わった。
帰りの車中、良い気分でオラが今日のチャンプだと思いつつ
「ワラサとヒラマサと鯛ではどれが一番偉いんだ」と聞いたら
隊長とコーキ隊員は一緒に口を揃えて「ヒラマサ!」と言いやがった。
聞くんじゃ無かったな、良い気分が吹っ飛びやがった。


オラにはスピニングのジグロット一本しかないので、これだけで
釣り通したわけだが、他の隊員は何本も竿を持って来ていて
バスフィッシングのようにローテーションを組んでいた。
そのベイトロッドで軽快に、そしてリズミカルにしゃくって楽しそうだった。
そんなオラは、もちろんベイトロッドを欲しくなったのは言うまでも無い事。
それに右手でジグをしゃくって疲れたら、ベイトロッドに持ち替えて
左手でジグをしゃくるローテーションを組めば
疲労も軽減されるんじゃないかと思ったからだ。
さっそく次の日、目を付けていた隊長のタックルをゲンナマ攻撃で奪取した。

もちろん次の日食べた生臭さみがまったく無い
濃厚なお味のアラ汁は絶品で、至福の朝ご飯を過ごした。
カマはもちろん醤油に漬けてカマ焼きにして食った。
ウメエベェ〜。

後はみんなに威張った手前、刺身にして配って歩いた。





シマノ オシアジガー2000NR

これも大盛隊長からぶんどった新品のリールであるが
まことにもって使い物にならないリールである。
こんなリールのラインキャパなら黙って1000番を買っていたほうがましだ。
トチ狂って買ってしまった、失敗の買い物だった、にゃにゃぷす。。






つづく







鈴なりぃ リーチ一発つもドラが7枚で満貫。


2003/2/15