? 叶澤医院






 ふじみ野市 内科 叶澤医院 糖尿病について 

当院では食事・運動療法のみ治療からインスリン や GLP-1受容体作動薬などの注射の薬による治療などさまざまな段階の糖尿病に対応した治療を行っています。
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インスリン
作用時間が様々な薬があります



GLP-1受容体作動薬 例: トルリシティ皮下注0.75mgアテオス

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 血液中のブドウ糖は、血流によって身体のすみずみまで運ばれて、筋肉や脳神経などので使われます。
 本来人間は血糖値が一定の幅のうちに調節できる様になっています。
 
 しかし、この仕組みがうまく働かなくなり、
「血糖値が慢性的に高い状態」となったものが『糖尿病』と呼ばれます。



 血糖値を下げる仕組みは、膵臓から放出される「インスリン」というホルモンの作用に大きく依存しています。
糖尿病ではこのインスリン分泌低下や反応性の低下により、慢性の高血糖などの代謝異常と、高血糖によって起こってくる数々の臓器・組織の障害(合併症)出現します。
糖尿病の特徴は、自覚症状が現れにくく、そのため放置しがちです。
そして一つの合併症の症状でで糖尿病が発見され、すでに他の合併症もかなり進行してしまっている方もたくさんいるのです。

糖尿病の3大合併症には糖尿病腎症、糖尿病網膜症、糖尿病神経障害があります。

糖尿病の治療

 糖尿病の『治療』の目標は、高血糖状態を是正し、正常な血糖値を維持することによって、重大な合併症の発症を予防することです。
 


A)食事療法
運動量や体格からカロリーを計算し適切なカロリーの範囲内で、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよくとることが大切です。



B)運動療法
しっかりと呼吸しながらなるべく全身を使う運動の代表はウオーキングです。
ウオーキングは簡単に、比較的安全にできる運動として、運動療法に理想的なものです。
慣れてきたら ウオーキングなど有酸素運動に加え腹筋、ダンベル、スクワット レジスタンス運動も加えるのもよいとされてます。水泳や水中での運動も双方の運動効果があり評価されてます。
また、運動を行うにあたっては、自分の行える最大強度の4〜6割程度の強さの運動を目標とします。「ややきつい」から「楽である」を目安です。
1週間に3回できれば5回、15〜45分間程度の運動が必要です。
ただ継続することが一番重要なので自分のペースで続けます。

C)薬物療法
現在様々な種類の血糖を下げるためのお薬があります。
2型糖尿病でも、インスリン分泌が残っているどの程度か、インスリンの効きが悪いのか、太ってる方なら肥満解消を薬剤で助けられるか、、
毎食ごとに内服することが可能なのか、1日1回しか内服が難しいのか、運動が不十分方か、自分で内服がしっかりできるのかなどを医師と相談した上で、
その方のお薬をご提案しています。


@内服薬
ビグアナイド薬:インスリンの効きを良くすることで血糖値を低下させるという特長があります
例:メトホルミン

DPP-4阻害薬:膵臓に作用するインクレチンというホルモンの分解を抑制し、その作用を助けます。インクレチンは血糖値が高い時にインスリンの分泌をうながします。
例:ジャヌビア、グラクティブ、ネシーナ、トラゼンタ、エクア、テネリア、スイニー、オングリザ、ザファテック、マリゼブ

SGLT2阻害薬:腎臓の尿細管から血液中へのブドウ糖の再取込みを妨げ、尿の中に糖を出して血糖を下げます。
例:スーグラ、ルセフィ、フォシーガ、アプルウェイ、デベルザ、カナグル、ジャディアンス

αグルコシダーゼ阻害薬:糖の吸収を抑制する薬。
例:グルコバイ、ベイスン、セイブル

グリニド薬:内服後すぐ効き、短時間のみ作用してインスリン分泌を促進し、血糖値を下げます。
例:スターシス、ファスティック、グルファスト、シュアポスト

スルフォニル尿素薬(SU剤):膵臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を促進し血糖を下げます
例:オイグルコン、ダオニール、アマリール、グリメピリド

チアゾリジン薬(TZD):インスリン感受性を高め血糖を下げます
例:アクトス




A注射薬について
注射薬にはインスリンを直接注射するものと、ご自身のインスリンの働きを助ける注射薬があります。

1、インスリン
インスリンとは膵臓から分泌される血糖値を下げるホルモンです。糖尿病の方はこのインスリン分泌が低下したり、インスリンの効き具合が悪くなってしまい血糖値が上がってしまいます。
糖尿病のタイプや食事・運動療法や内服薬の治療状況にて血糖コントロールがうまくいかない場合はインスリン治療になることがあります。


2、GLP-1作動薬
GLP-1(ジーエルピーワン)はもともと私たちの体にある、インスリンの分泌を促し血糖値を低下させるホルモンです。GLP-1作動薬は皮下注射で体の外からこのGLP-1を補うお薬です
GLP-1はインスリン分泌を促進するだけでなく、血糖値を上げてしまうグルカゴンというホルモンの分泌を抑制する作用もあります。また、血糖降下作用が高く、低血糖を起こしにくいです。、体重を減らす効果を持つのが特徴です

例:ビデュリオン皮下注、バイエッタ皮下注、リキスミア皮下注、トルリシティ皮下注0.75mgアテオス など

3、合併症を改善させたり、増悪を予防する薬剤




 一言で「糖尿病の治療」といってもその方法は高血糖(糖尿病)の原因や状態、合併症の状態によって、また一人の患者さんでも経過を追って常に適切な治療法が変わってきます。
主治医とよく相談しながら、もっとも適した治療法を組み立てる必要があります。