設立の趣旨

 これまでの二十数年間、「コムスタカ(外国人と共に生きる会)」での外国人の相談や支援活動を 通して、さまざまなことを知らされました。その中で、アジア諸国、特にフィリピンには日本人男性によって見捨てられ、置き去りに された女性と子供たちがいること知りました。悲しく、情けなく思います。過去の従軍慰安婦問題などアジアの人々に対する蔑視的・差別的精神がいまだに残さ れているように思われて残念です。21世紀のアジアに新たな秩序が生まれようとしているとき、私たちは戦争によるアジアの人々への深い傷を残したまま、今なおアジアの女性への人権侵害に よって新たな傷を与え続けています。
 そして今、フィリピン女性と日本人男性の国際結婚の増加に伴い、フィリピンへの移住、夫との死別、離婚、夫の非協力などさまざまな理由 から、フィリピン国内には所謂「ジャピーノ」と言われる子供 たちが母親の母国で数万人養育されていると言われています。そこには、父親に見捨てられた「新日系フィリピン残留児」の問題が数多くあります。この子供たちの将来を思うとき、日本語などの習得がどうなるかと心配になります。 そこで、この子供たちに日本語・日本文化を学ぶ機会を提供し、加えてフィリピンの人々との交流の拠点ともなるNGO宿 泊施設をフィリピン・キャビテ州のカトリック教会の友人たちと設立しました。
 心ある皆様の物心両面でのご支援を期待致しています。

活動内容

1.日比国際児の日本語教育支援

  長期にフィリピンに住むことになった多くの日比国際児 は、日本語を学ぶ機会を失い、日本語が遠くなっています。そんな子供たちが地域の学校に学びつつ、私 たち日本人と共に生活して日本語と文化を学び、もう一つの母国日本を体験できるようにします。(最大利用可能25名)、 費用等については、別紙(タガログ 語参照)。

2. フィリピン地域住民との交流

  地域の人たちに日本語や日本文化を体験できる機会を提供し、フィリピンの人たちとの交流を深めます。

3. 日本人のアジア理解支援

      フィリピンでのワークショップなど、日本の方たちがアジア 理解・交流プログラムを行うときこの施設を利用できます。

    
なお、短期(春 休みや夏休みなど)の語学(英語とタガログ語)留学生も受け入れています。

  宿泊料は、一人、一日1,500ペソ(食費を含む)です。
空港までの送迎、見学、移動のための 車(6人までは可能)も有料で用意できます。