県立鎌倉高校サッカー部


<コラム>

 『五輪予選 日本VSマレーシア』

 

ここ数週間、日本代表のゲームが続いている。オリンピック代表、フル代表、なでしこ。とても刺激のあるゲームが続き、とても楽しい日々。サッカーが好きで本当に良かったなと思う。

 

 

さて、オリンピック代表。先ほど、バーレーンに勝って予選突破を見事決めた。ほっとしたところで、前回のゲームから感じたことをアップしておきたい。

 

マレーシア戦は、結果は4対0だが、難しいゲーム展開になりかけた。

日本はスリートップの攻撃陣がなかなかいい形を作れない。相手の守備陣も日本の攻撃に慣れ、これはマズいな、と思っていた矢先にカウンターから見事に取った。奪ったボールを時間をかけずに、ボールを運び原口が相手の背後を取り、酒井がゴール。原口を使った采配が的中した形になった。

でも、原口のプレーぶりは気になるポイントが多い。期待ゆえに、厳しく見てしまう。ドリブルが得意な選手だが、どうしても自分のやりたいことから、プレーに入りすぎているように見えてしまう。プレーのバランス感覚。また自分のプレーから入る分、次のプレーの状況判断、見切りが早すぎるかなぁと。

 

香川のプレーを見ると、香川は状況を見てプレーに入っていく。見てギリギリで判断を変えられる。見て、タイミング良くスペース使う。状況を見ている、相手を見ているということ。

レッズの新監督がどのような意識づけをしていくのか楽しみ。

 

話題のサイドバックの酒井について。クロスが鋭いことはもちろん良いのだが、クロスに至るまでの仕掛けのストーリー作りがいい。ストロングポイントを生かした仕掛けのストーリー。

酒井が縦に持ち出すと、守備者は普通の選手に対応する時よりも、ボール1個分程度、自陣側にポジションを取らざるを得ない。

その分、中への対応が甘くなる。酒井は中に切り込める体の向きとボールの持ち出しの角度を意識しながら、相手の対応を見ていて、プレーを変える。無理な縦への持ち出しはしない。

ボールの受け方も、あのクロスを持っていると、足下でうけて仕掛けに入っていきがちだが、中、外、裏、足下と変化をつける。変化をつけておいて、守備者の縦への対応が甘くなった瞬間を逃さず、縦に出て必殺クロスのイメージかな。ボール1つ遠いところからクロスを入れられるから、守備者が足をギリギリ伸ばして触ったとしても、コーナーキック。。

 

これから、さらに伸びていくためには、1つには国際経験。クラブワールドカップで、サントスの選手と相対した時どうかな?!と見ていたが。早く海外にいって、個で勝負してくる選手の対応を磨いて欲しい。

もうひとつは、ヘディング。守備時の絶対絶命の場面で立ちはだかり、ヘディングで跳ね返す。ロングボールの競り合いでも必ず跳ね返す。攻撃時は左からのクロスにヘディングで競り勝ってゴールする。または、落としてアシストする。ヘディングの強いスペインのプジョル、少し前だとイタリアのカンナバーロ。クロスが蹴れて、守備が良くて、ヘディングも強い。

新たなサイドバック像を作って欲しい。

考えるだけで、ワクワクしてきた。