県立鎌倉高校サッカー部


<コラム>

「新人戦」

 

前週に引き続き、新人戦。公式戦でどの程度やれるかなと見ていたが、全体としては良くも悪くも今の状況がそのまま出たゲームになった。いい意味で課題が明確になったし、やってきたことがいい部分として出てきていることもわかった。

 

「うまくいかない」ことがたくさんあったと思うが、「うまくいかない」は「うまくいく」ために必ず通る道。

ミスがたくさん起こる。でもミスから学ぶこと。そして修正して再びチャレンジすること、を止めてはいけない。

バルセロナのメッシやシャビだって、完璧のように見えるが10回に1回2回ミスするのだ。ミスした後にどう修正するのか、その瞬間は、心のキリカエ。長期的には、プレーイメージの修正、練習、再チャレンジの繰り返し。

 

今回のゲームの中で、潜在的な力は十分あったのだが、なかなかゲームの中で表現できていなかった選手。やっとこさ芽を出してきた。自らアクションし、そのプレーに本気感が出てきた。技術、フィジカル、そして自信が高みでバランスしてきた。やっとスタートラインに立ってくれたかな。

はたまた、三歩進んで二歩下がっている選手もいる。でも歩んでいるんだなと、自分も含め前に進んでいること。若者の成長の場に立ち会えていることは本当にありがたい。

 

全体にいえることだが、「ボールのくる前」の状況把握がまだまだ足りない。相手の状況。自分の状況。ボールが自分のところにきた時には既に勝負は決まっている。

いま仕掛けるべきか、仕掛けるふりして、他のスペースへのパスを選択するのか。

プレーの選択は、味方よりも相手の状況が大きな決定要素。

 相手との駆け引きができ、そこにアソビが出てきたら、劇的に変わる。

ボールを持っている選手だけでアソブよりも、ボールを持っていない味方が同じ状況を見て、同じイメージをもって、一緒にアソビに参加する。アソビが2人になると広がりが生まれ、さらに効果的。ボールを持たない時にボールを持っている味方と同様の判断をして動いていくこと。

2人いれば、ボールを動かせるから、新たなスペースが生まれてくる。ボールがひと転がりすれば状況は変わる。自分のプレーできる間合い、相手との距離を見ながら。。

まだまだプレーが自分の都合になっている。前に速く運びたいから突っこんでいく、このタイミングで“自分が欲しい”走りこむ。

『相手を見ていない』、『見ているのだがプレーを変えられない』、『またはどう変えるかわからない』。状況を見極め、間合いをつかめたら、次のステージにいけるだろう。