県立鎌倉高校サッカー部


<コラム>

『Bonjour!!』

  

大滝麻未がフランスのリヨンとプロ契約という嬉しいニュースが入ってきた。ここでとりあげなきゃいけない話題だ。

彼女は高校時代、平日に鎌高のサッカー部で男子に混ざって、トレーニングをしていた。

初めて見た時はずいぶん上手な女の子だなと。ひょっとするかな、と思っていたら、各年代の代表に選出され、順調にかけあがっていった。

私が一緒に練習したのは10回もなく、何もしていないのだが、その中で、一緒にプレーすると、他の男子選手と決定的に違うことがあった。それは、私が顔を上げたときパスを要求すること。 それは声であり、動き出しであり、動作であり。当たり前のようだが、普通の選手は私がボールを持つとどこにパスを出すのだろうと様子見し、動きをとめる選手が多い。こちらを見て足と頭の回転を止める。ボールのない時に何をしたいのか要求できない。要求するということは、意志であり、考えているということ。「ボールを持っていない時」に私はこうしたいとイメージし、味方に伝えないといけない。それが普通にできていた。

 

今回の選択は、アメリカ、ドイツでなく、フランス。とてもいい環境を選択したと思う。それは鎌高で日々練習をするという選択をしたことと同様だ。

彼女にとって鎌高でトレーニングできたことは本当にプラスだった。監督に指導されたことは、サッカーのレベルが上がるほど必要なことで、この先も色々な場面で反芻するだろう。

 自分を伸ばす環境を選択できることもサッカーの能力。鎌高でサッカーすることを選択し、そして、フランスという新たな選択。厳しいプレッシャーの中でゴール前の狭いスペースをみつけ、入り込み得点する。その力を養って欲しいと思う。リヨンはきっといい味方のいる環境でもある。

そこで得たものを「宮間あや」と共有できたら、きっとなでしこジャパンのエースになるだろう。

環境が人の意識を変え、人生の選択を変え、将来を変えていく。

アミ・オオタキ〜、がんばれ〜!