県立鎌倉高校サッカー部
<コラム> 『KS VS相洋(2-1)』 いい勝ち方ができた。高い集中力で相手の攻撃を跳ね返し、チャンスを確実にモノにする。昭和の鎌高スタイルを彷彿させる勝ち方だった。 状況を見て、自らすべきことを考えて、自分で判断し実行する。状況の変化に対応し、頭を回転させ自らすべきことを探し続ける。そんな姿勢が所々に出てきた。 これは正確にボールを蹴るとか止めるといった技術的な話ではない。ボールがない時に何を見て、何を考えてプレーしているのか。私はそこを見ている。 彼らは少しずつ成長してきている。 勝負を決めた2点目は、左足を使える2人が見せたスーパーなプレー。 ベンチ前の右サイドでボールを受けた選手が、前を向くタイミングを逃した。キープに入り、クルリと相手ゴールに背を向け味方を探した。あーあー、またそんなプレーするのかな。と思った瞬間、監督から指示がとぶ。 「下げるな!!」 さぁどうするの?と見ていると、今日の彼は下げなかった。 いつもなら、バックパスでピンチを招いていた場面。バックパスを相手に奪われて、追いかけるシーンを何度みたことだろうか。同じ課題を半年以上抱えていた。 攻撃方向に対し、半身になりサイドでボールをキープしながら、横または斜め前にパスコースをさぐる。 パス&ムーブでボールを再び受けた時には、目の前にゴールにつながる道筋ができていた。 パス2本で相手の守備陣の6人が思わずボールに釘付けになった。 前につけてムーブする大切さ。シンプルにパスでボールを動かすことの大切さ。そして、守備陣が自然にボールに釘付けになってしまう空気、雰囲気、“間”を作り出せる彼の持っているモノ、能力。1人で6人のDFを手玉に取った。 アウトサイドの選手がフリーになり、ファーストタッチで自分の最もプレーしやすい位置にボールを置いた。そこで勝負は決まった。 相手ゴールを背にして、バックパスをしていたら、このゴールはなかった。 監督の指示があったにせよ自分が判断し、半身になってパスコースを探り、パス&ムーブした。そう、それなんだよ、ずっと求めていることは。。 高い守備意識が積極性を生み、いい判断をアト押しした。 この成功体験をしたことで、気がつき、自分を変えていけるのだろうか。本人次第。 ここが変われば、面白くなるのだが。。
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