県立鎌倉高校サッカー部


<コラム>

『東北の地で@』

 

遠い遠い秋田へ。藤沢を朝7時で出て、苗場経由で20時に秋田入り。日本海に沈む夕日を横目に美しい海岸線をひたすら進んだ。帰りは、秋田から藤沢までおよそ10時間。激しい雨に降られたり、渋滞で前に進めないこともあった。寝て起きて、また寝て起きて、それでも目的地には到着しなかったろう。

私自身も、飛行機や新幹線を利用して、北海道から九州まで日本各地へ遠征、合宿、やゲームに行った経験がある。でも、これだけ長い時間バスで移動したことは初めてだった。こんな経験はなかなかさせてもらえない。全員行けなかったのは残念だったが、苗場でも、それぞれいい経験ができたのだと思う。私自身にとってもいい経験で、そんな環境をつくっていただいた監督や先生方に本当に感謝したい。

 

緑の天然芝の上でのサッカー。スタンドがあって、控え室があって。高校生でそんな環境でサッカーをするというのはなかなか経験できない。

そんな素晴らしい環境の中で1勝もさせてもらえなかった。選手達は何を感じただろう。勝ちたいと感じただろうか。はたして、これから自分の殻を破って、勝負の世界に出てこれるだろうか?技術とか戦術以前の問題。

瞳の中に熱いホノウを燃やせるか?目がつりあげてサッカーをできるか?

まだまだノホホンと普通の顔をしてサッカーをしている。

これがスタート。選手達は本当に幸せだと思う。