県立鎌倉高校サッカー部


<コラム>

『インターハイ2次予選VS桐光学園(0-3)』

 

結果としては、前半早々2点、後半1点失い、完敗となった。桐光学園にとっては早い時間帯での得点で、翌日の試合も見据えたゲームになっただろう。でも鎌高にとってはやはり色々な意味で大きなゲームとなった。

結果はともあれ、内容は両校のいい場面が出た見応えのあるゲームだった。

桐光学園は、したたかに決定的場面で得点し、ゲームを優位に進めた。“勝負どころのココだ!”という場面を知っていて、その集中力は素晴らしかった。ゲームのスタートから、DFラインでボールを動かし、ツートップがクロスしながらDFの背後に動きだす。シンプルに放り込み、セカンドボールを狙いにいく。鎌高のDFラインが下がったところで、楔を入れたり、ボランチが下がってボールを受けたりと変化をつけてくる。基本的な狙いはサイドのバック及びハーフがワイドに広がりロングボールで散らし、サイドで数的優位または1対1の個の能力勝負に持ちこむ。鎌高はボール際で素早く味方をサポートし、ボールを数人で動かしながらリズムをつくっていく。細かなパスまわし、ロングボール、オーバーラップでチャンスができたが、決めきれなかった。

内容的にはいい場面もたくさんあったが、桐光と鎌高の小さいようで大きな差が点差に如実に現れた形となった。

やっと神奈川のチャンピオンチームと真剣勝負の場で戦えたのだから、この試合で“できたこと”と“できなかったこと”をしっかりと整理しよう。これから取り組んでいくべきことの整理。それをふまえ、試合に出た選手また外から見ていた選手、それぞれがしっかりと振り返り、自分自身でとことん考えて欲しい。自分自身と向き合って考える。奴らに勝つために、自分に必要なものは何か?その必要なものを得るために具体的に何をしていくべきか?

謙虚にそして真摯にとことん考える。通学途中、休み時間、寝る前・・・。

これをしないで、“惜しかったなぁ”“チクショー!次の選手権は絶対勝つぞ!”な-んて言いながら、涙を流してスッキリしていては、次も負けは見えている。涙を流すのはまだ早い。皆がとことん考え、自分のすべきことを自分でみつけて、この夏、愚直に取り組めた時、この試合が神奈川制覇への“みちしるべ”となっていくだろう。