県立鎌倉高校サッカー部
<コラム> 『U-17昇格戦 VS金沢総合(3-0)』 サッカーは相手との関係で成り立つから、単純に言えば相手の嫌なことをやっていけばいい。水たまりのたくさんあるグランドで、DFは自分のゴールに向かってプレーすることがとても嫌だったはず。水たまりによる不規則なボールの動き、無理にプレーすれば足が滑ってしまう。GKにバックパスすることは危険だ。相手のFWは後ろからプレッシャーをかけてくる。タッチラインに逃げるしかない・・・。そして、タッチラインに出すのはもったいないと、いいことをやろうとすると、“シメタ!”とばかりにFWのプレッシャーが強まるのが道理。 雨でグランド状況が悪い場合の鉄則として、空中のボールを落とさないで処理すること。相手DFラインが下がるまえに、背後にボールを入れていくこと。それにはダイレクトプレーが一番効果的だ。きたボールをダイレクトで、相手の背後にフリックするイメージか。そして相手ゴール前にいったら、水たまりを利用しながら、思い切ってドリブルで仕掛けていき、その後ろからこぼれることを予測して他の選手がサポートしていく。 このゲームの中で最も光ったプレーは、鎌高の右サイドバックがヘディングで相手の背後に大きく入れたプレーだった。彼は、他のプレーでも、FW・中盤の斜めの動き出しに合わせシンプルに相手の背後にボールを入れたり、ゴールの基点になったりと、前半の鎌高をリードした。 そして、ゴールに結びつくよいポジションニングを取った選手がそれぞれゴールし、2-0で折り返した。この2-0というのは、とても危険なスコアだ。 後半、このゲームで勝敗を左右する場面がやってくる。ペナルティエリア外でDFがファールをしてしまう。攻勢のゲームの中でたまにボールが来ると、DFは気持ちが前に向いているせいか誘われるように早く勝負にいってしまうことがある。特に、今回のように相手が後ろを向いていると安易に取れる!と勝負にいってしまう。(私もやってしまった経験がある)これは意識して注意することが必要なのだ。 ただ、この勝負を左右する直接FKは、GKが見事なセーブでしのいだ。その後、きれいに3点目を取り、勝利を収めた。 この長期間のリーグ戦の中で、1試合1試合の積み重ねで昇格という結果を出すことができた。本当に選手はよく戦ってきた。これからも驕らず、ひたむきに、そして自信を持ってプレーして欲しいなと思う。
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