県立鎌倉高校サッカー部


<コラム>

『いいボールの持ち方』

 

サッカーは、相手との関係の中で成り立っていて、相手が何を考えているのか?をわかっていることが大きなキーポイントになる。

 

“いいボールの持ち方”をするには、対応する相手選手が何を考えているのかをわかっている必要がある。

どんな選手でも、ボールを持っている場合と持っている選手に対応する場合を経験している。皆わかっているはずなのだが改めて考えてみると、

ボールを持っている相手選手に対応する時に何を考えるだろうか?

あたりまえだが、

こいつは次にどんなプレーをするのだろうか?と考え、自然に次に起こることを予測している。

では、何をもって次を予測するかというと、

@     対応する選手の体の向きや体勢

A     ボールの位置

B     周りの状況

ってなところだろう。

 

そう考えると、ボールを持っている時にすべきことは、@Aなんだ。(Bはちょっと違う次元の話になる)

@を考えると、体の向きや体勢が不自然だと、次にできるプレーが限定されてくる。ようは、体が不自然な動きをすれば、相手に読まれやすくなるわけだ。Aのボールの位置が不自然であれば、同じく次のプレーが限定され読まれやすくなる。

例えば、右利きの選手が左にあるボールを左に出すとしたら、自然にできるが、自分の右側に出すとしたら、体を動かさないといけない。体を動かすということは、相手に次のプレーを予測させるヒントを与えてしまう。

 

いいボールの持ち方とは、相手に読まれにくい持ち方、次に何でも出来る体勢をつくること。何でもできるところにボールを置いておくこと。右にも左にもドリブルでいける、パスもできる状態。

 

右利きの選手であれば、右足斜め前30cm。左利きの選手であれば、左足斜め前30cm前ぐらいだろうか。

そこにボールがあれば、自然な体勢で右にも左にもパスが出せるし、何でも出来る。

 

トラップでそこにボールを置けるか。出来なければ、そこにボールを置いたように足を動かせるか。だから“ボールを受ける前にステップしなさい、突っ立ってボールを受けては駄目よ”という指示が出るわけだ。

駄目な選手ほど、基本練習(例えば、2人組の向かい合ってにパス練習)の中で突っ立ってボールを受け(横着して)、いかにもできている顔をする。それでは全くもって通用しない。

 

足やボールを動かしていい体勢を作れれば、次にいいことが出来る。そこの微調整に神経を使えるか?これをしているとしていないでは、選手の質として、大きな差が出る。

 

ちょっと細かいかもしれないが、これが”いいボールに持ち方”のノウハウ。あとは、グラウンドで実践しながら、自分で気がつくこと。