県立鎌倉高校サッカー部


<コラム>

『今年も正月の選手権がはじまる』

 

野洲高校が素晴らしいサッカーを展開し優勝した前回の選手権から、もう1年が経とうとしている。今年もどんなチームが出てくるのかとても楽しみだ。もちろん、神奈川代表の桐光学園にはがんばってほしいな。

 

さて、選手権がそろそろ始まるな-と感じたのは、新聞にチラホラ情報が出てきていることからだった。ある日、桐光学園のキャプテンの言葉が新聞に掲載されていた。桐光のサッカーは?と聞かれ「うちは守ってカウンター」と答えていた。また、川崎市役所へ訪問したなんて記事も出ていた。

 

選手権に出るということは、スタジアムの緑のピッチに立ち、たくさんの人に見られながら、大きな声援の中、神奈川の代表としてプレーできる。最高の環境でサッカーが楽しめる。さらに、桐光学園がそうであるように、メディアに注目され、テレビや新聞、雑誌に出るだろう。町を歩けば、知らない人に声をかけられるだろうし、新聞記者に取材され、フラッシュをたかれることもあるだろう。神奈川の代表になるということは、いい悪いは別にしてそういうことだ。

 

来年、鎌高のキャプテンのコメントが新聞に掲載されるだろうか。

自分たちがそうなるイメージをどれだけ本気で持っているだろうか。

決して夢物語じゃないんだな。必要なのは、“選手権に出て当たり前だ!”ってところまで思えるかどうか。今年の桐光学園にはそれがあった。“出てみたいなぁ”とか“出たい”と思っているぐらいじゃ、間違いなく夢に終わってしまう。

毎日、そう考えて生活してみると、きっと今、何をすべきか見えてくる。

 

ただ、選手権に出ることなんて、ちっぽけな話でそれを目標にサッカーをやるべきではない。もっと、その先には、楽しいサッカーがあるからね。(もっとも私が現役の頃は、選手権に出ることだけを目標にしていたが・・・)

でも、通過点として、高校生が本気で目指すべき大会であるし、出るべき大会である。

 

鎌高サッカー部の歴史の中で、過去に2回ほど、厳しい予選を勝ち抜き、神奈川の代表権を得て、全国選手権に出場している。同じ部室を使い、同じグランドでボールを蹴り、同じエンジのユニホームを着て、それを実現した先輩達が鎌高にはいるのだから。