県立鎌倉高校サッカー部


<コラム>

『インターハイ1回戦VS瀬谷西(2-1)』

 

雨の中のゲーム。どんどんグランド状況が悪くなってくる。グランド状況が悪くなればなるほど、状況に応じたプレーができているか?という各選手の意識がプレーに顕著になって現れてくる。

試合の展開、グランド状況、相手と味方の状況、時間帯、得点状況等々。選手はそんな状況に応じてプレーを選択していかないといけない。ここで考えるべきは、相手にとってイヤなプレー、してくれるとありがたいプレーが一つの判断基準になるということ。これを判断し、忠実にこなせるチームは高い確率で、勝利を拾っていく。例を挙げると、負けていて得点の欲しいチームのFWは、相手DFがトラップやドリブルしてモタモタしてくれることを望む。ぬかるんだグランドで、ボールが止まったところを取ろうと思っている。その時にDFが止めてくれれば、ラッキーとばかりに狙い、集中力が高まってくる。それを相手DFがトラップしないで、大きく跳ね返したとする。FWにとってこんなイヤなプレーはない。次に味方から自分のところにくるのはいつだろうかと考えるうちに集中力を欠いてくる。そこにはプレーはもちろん心理的にも大きな差がある。もう一例をあげると、味方が触ったボールをあっさりあきらめてコーナーキックにするチームと、必死に追いかけてゴールラインギリギリでスライディングしてタッチに逃れるチーム。このたったワンプレーをしているかでチームとしての意識レベルに雲泥の差がある。勝負強いチームとは、勝負どころを知っていて、ちょっとしたことにこだわれるチームである気がする。このゲームの後半も半分を過ぎて、2-1でリードしている。どんなプレーをするべきなのか?ベンチからの指示も出て、表面上は問題なくゲームを終えることができた。が、まずいプレーもあり、修正するよう選手には直接伝えている。このゲームでは、たまたま失点につながらなかったが、勝ったときほど反省して欲しい。失点してから気がついてももう遅い。