メッセージ  (説教より)
「使徒言行録」


   

「アンティオキヤ教会の祝福」   使徒言行録11:19−30、13:1−3 


聖霊が降ると「地の果てまで私の証人となる」と約束されていましたが、事はそう簡単なものではありませんでした。まずエルサレム、次にサマリヤ、ユダヤ教に心を寄せる異邦人にとキリストは伝道されてはいましたが、それ以上には進みませんでした。ステファノの殉教が一気に伝道の輪を広げました。しかし、各地に散らされたところ、アンティオキヤでもユダヤ人にしか伝道されませんでした。

 そのアンティオキヤにキプロス、キレネ出身の信者が加わると事柄は一変します。彼らはギリシャ語を語る人々に「イエスは主である」と証ししだしたのです。      
「聞いて下さい。私たちは自分の人生の主人は自分であると思って、時には喜びまた失望し、まず自分の損得を考え、イライラ、ギスギスして生きてきました。しかし、真実の主がいるのです。自分が自分を愛する以上に私を愛し、私がその主の前で整えられ、私の人生に責任を以てかかわって下さる方、イエス様です。このイエス様こそ真実の主です」と。
    
もっと驚くことがアンティオキヤ教会に起こりました。心を一つにして礼拝を捧げる中で、世界に出てゆくことへと導かれたのです。
 愛や喜びもそうですが、主の救いもそれを分かつ時、もっと大きな喜びや救いの確かさが加えられるのです。