メッセージ  (説教より)
「エフェソの信徒への手紙」



「子よ、両親に従いなさい」  エフェソ6:1−4
 夫婦の関係を語った後、親子の関係を語ります。結婚したら子が与えられますが、親も子もその関係を生まれながらのこととしてではなく、信仰を持ってとらえ直すのです。

 イエス様は「見なさい、ここにわたしの母、わたしの兄弟がいる。神の御心を行う人こそ、わたしの兄弟、姉妹、また母なのだ。」(マルコ3:34)と言われました。肉親には肉親にしかない愛と醜さがあります。肉親の間には他人の立ち入れない麗しさがありますが、また他人なら決してしない無神経な振る舞いもあります。生まれながらの親子や肉親の関係をイエス様の救いの中で清めていただくためです。

 「父と母を敬いなさい」は十戒の戒めですが、これは出エジプトの出来事と同時に語らなければならないと言われています。イスラエルがエジプトから救い出された過ぎ越しの祭りや起源について、子は親に問い、親は先祖になされた神様の救いの出来事を、言葉と食事で子に伝えます。それが親の責任です。

 子は自分の命の背後に両親を通して神様を見、親は子の生命の通路になるだけでなく、救いの通路にもなるのです。救いを語る語り方、語らない生き方で子を怒らせてはならないのです。