メッセージ  (説教より)
「マルコによる福音書」






「キリストは復活なさった」  マルコによる福音書 16:1−8
 「婦人たちは墓を出て逃げ去った。震え上がり、正気を失っていた。そして、だれにも何も言わなかった。恐ろしかったからである。」

 婦人たちは、イエス様の葬られていた墓に行って白い長い衣を着た若者からイエス様の復活を知らされますが、それがどんなに恐ろしかったことか、その描写の一つひとつの言葉で伝わってきます。
 人は様々な恐れを持っていますが、その根は自分の存在を根底から覆すことです。思わぬ病気の報に接することもそうですが、そこには死があり、死には罪がまとい付いています。恐れはいつも自分の罪と関わっているのです。

 「あの方は復活なさって、ここにはおられない。」
 復活なさったとは、イエス様が死の床から這い上がって復活したのではなく、正確には、神様によって復活させられたということです。イースターの礼拝を守ることは、罪の赦しを全うされたイエス様が復活させられ、神様が生きて支配されていることに目が開かれることです。
 マルコの復活の記事は中途半端に終っています。「結び1」「結び2」はそれを補うものでしょうが、8節で終っていることも事実です。それは復活の主が共にいる信仰者の続きを私たちにかいて欲しいということでもあるのです。