メッセージ  (説教より)
「マタイによる福音書」



「いつもあなたがたと共にいる」 マタイによる福音書 28章16−20節
 
 イエス様が十字架でなくなった後、生前のイエス様も行けと言われましたが、弟子たちは自分達の身の振り方を考えるために、故郷のガリラヤに帰ったのでしょう。そんな弟子たちに主は「…あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。」と宣教を命じ、「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」約束をお与えくださいました。
 その際弟子たちはイエス様に会い、ひれ伏しているのですが、疑う者もいました。
 疑うとは知識の問題ではなく、信頼の問題です。心が分かれることです。嵐に漕ぎ悩む弟子たちの船に、イエス様が近づいて来ました。それを知ったペトロは「水の上を歩いてそちらに行かせてください」と言い、イエス様に向かって歩き始めます。しかし、波と風を見て怖くなり溺れかかります。イエス様は直ぐに手を差し伸べて「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言われました。(マタイ14:22-33)
 知識では水の上を歩くことなど考えられません。しかし信仰者は、イエス様を見つめながら嵐の水の上を歩くようなことをしています。その際イエス様から目を離すとたちまち不和と不信のこの世に埋没してしまうのです。

 新しい出発に不安はつきものです。そんな私たちの不安を覆いつくすように、甦られたイエス様が「わたしがいるよ。世の終わりまでいつもあなたがたと共にいるよ。」と言ってくださっているのです。