「大きい喜びにあふれる」　　　　　　　　　マタイ　２：１－１２

「『ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。…その方の星を見たので、拝みに来たのです。』これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。」（マタイ２：２－３）

ヘロデ王の不安はわかります。自分の地位を犯すかもしれない新しい王の誕生に不安を覚えたのです。

　エルサレムの人々は、ヘロデ王が残酷なことをするかもしれないという不安もあったでしょうが、それ以上に皆「小ヘロデ」なのです。自由でも所有物でも、一度手に入れたものを人は奪われたくないのです。自分の持っている物が奪いとられるのではないかという不安です。

イエス様は王として誕生されました。山上の教えは神の国の憲法で、その支配は愛の原理です。イエス様は私たちから収奪するのではありません。

我が愛におれ、我に委ねよと言われるのです。委ねられる平安です。

　委ねられることも幸いですが、自分と自分の持つ物を捧げてく方をもつ者はもっと幸いです。人生の本当の喜びはここにあります。

クリスマスに当たり、自分の中に取り込んで奪われるのではないかと不安になる私たちは、委ね、捧げる喜びを深くしたいものです。