メッセージ  (説教より)
「レビ記」


「隣人を愛せよ」       レビ記 19:1−18

「心の中で兄弟を憎んではならない。…復讐してはならない。民の人々に恨みを抱いてはならない。自分自身を愛するように隣人を愛しなさい。わたしは主である。」  (レビ記19:17-18)

何もない時、人は仲良くできるのです。事が起こると愛が試されます。その際旧約聖書では外堀から埋めてゆきます。愛し、赦せと言わずに、憎むな、復讐するな、恨むなと。何と人の性向を知っての言葉でしょう。

実は問題はここから始まります。少々のことなら赦せます。一度なら復讐までは考えないかも知れません。しかし過度な、度重なる悪に対しては、赦さない私が悪いのではなく相手の問題と思うのです。

するとこの戒めは、私が隣人を愛するという方向からは実行できません。愛されるはずのない私が愛され、神の敵であった者が赦され受け入れられている。そこに立って初めて見えてくる世界なのです。

 これは人として豊かに生き、みんなが一緒に生きるための戒めです。そう生きろというだけでなく、イエス様によって、そう生きる道が備えられたのです。