メッセージ  (説教より)
「ルカによる福音書」





 「目を覚まして祈りなさい」     ルカによる福音書 21:20−36
 
 教会では11月30日に一番近い日曜日からアドヴェントに入ります。「アドヴェント」とは「来臨」という意味です。かつてイエス様は私たちの元に来てくださり、神様の愛の支配を明らかにしてくださいました。それがクリスマスです。今私たちはイエス様が聖霊によって共にいてくださることを信じています。しかし、やがてもう一度私たちの元に来てくださり、それが誰の目にも明らかになる日が来ます。

 やがて来り給うイエス様とその時の様子を記しているのが、ルカ21:5−36(マタイ24:1−35、マルコ13:1−31)で、小黙示録と言われています。私たちには初めがあり、終わりがあります。この世界も同様で、神様は天と地を創造し(創世記)、それを完成されます(ヨハネの黙示録)。その際聖書の言葉の一つひとつを歴史の事象の一つひとつに当てはめません。そうすることはかえって聖書の主張を見えなくさせます。世の中の人は認めないでしょうが、私にもこの世にも、初めがあり終わりがある、これが聖書の一貫した主張です。

 信仰が、清く正しく愛に満ちた生活を送るためだけだとしたら、世の中の圧倒的な波に飲み込まれます。やがて来たり給うイエス様の前に立つ。これのない信仰は、道徳であって信仰ではありません。