メッセージ  (説教より)
「士師記」



「あなたの民は余りに多い」         士師記 6章33節-7章23節
                             
いつものようにミディアン人が東方の民と共にイスラエルの収穫物を狙って来襲しました。その数は13万5千人。ギデオンが民を招集すると3万2千人が集まりました。神様は「あなたの率いる民は多すぎる」と言われ、恐れおののいている者を家に帰しました。2万2千人が帰り、残ったのは1万。
それでも「民はまだ多すぎる」と言い、水の飲み方でテストをして9千7百人を待機させ、残った者は3百人。その3百人をもって13万5千人に立ち向かったのです。
ミディアン人たちが数を頼んで、本当はギデオンたちを恐れていることを知ると、空壺と松明とラッパで奇襲を思わせ、敵の同士討ちを誘ってイスラエルを救ったのでした。
神様は「あなたの民は多すぎる」と言ってギデオンに数を減らすことを命じました。持ち物でも力でも、増やすことは命が保証されるようで心強いのですが、減らすことは心細いものです。しかし減らさなければ分からないことがあります。現実は自分では減らせませんし、奪われ、失うのかもしれません。

『病まなければ、捧げ得ない祈りがある。病まなければ、信じ得ない奇跡がある。病まなければ、聴き得ない御言がある。病まなければ、近づき得ない聖所がある。病まなければ、仰ぎ得ない御顔がある。おお、病まなければ、私は人間でさえもあり得なかった』(河野進)