メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」





「聖霊に身を委ねる」       ヨハネによる福音書 3:1−17


 ある夜、イエス様に教えを請いに来たファリサイ派に属し、ユダヤ人達の議員であったニコデモに、イエス様は言われました。
 「はっきり言っておく。人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。」「神の国を見る」とは、神様の支配を見ることで、救いの別の表現です。そのためには新たに生まれる必要があるのです。「新たに生まれる」とは自分の失敗を改めるといった表面的なことではなく、根底から生き方が変わることで、共観福音書でいう「悔い改め」と同じです。
 ニコデモは「年をとった者が、どうして生まれることができましょう。もう一度母親の胎内に入って生まれることができるでしょうか。」と言いますが、この歳ではもうやり直しは利きませんという、その程度の意識だったのです。
 そんなニコデモにイエス様は、丁寧に新しく生まれることを教えられました。
 「だれでも水(古い私が死ぬ洗礼の水)と霊とによって生まれなければ、神の国に入ることはできない。」「風(息、霊)は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない。霊から生まれた者も皆そのとおりである。」(神の自由な霊の導きに身を委ねよ)「モーセが荒れ野で蛇を上げたように(人の罪と罪の赦しの方法−民数記21章)、人の子も上げられねばならない。それは信じる者が皆、人の子によって永遠の命を得るためである。」(霊の導きに身を委ねるとは、神の愛の支配にその身を委ねること)