メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」





「悲しみから喜びへ」         ヨハネ 16:16−24

「あなたがたは悲しむが、その悲しみは喜びに変わる。女は子供を産むとき、苦しむものだ。…子供が生まれると…もはやその苦痛を思い出さない。」(16:20-21)

 大きな苦しみの後には喜びがあります。逆に言えば、本当の喜びの前には苦しみがあるのです。人生で、苦しまずに喜ぶだけということはありえません。イエス様はそんなことは説きません。子育ての苦しみをしないで可愛さだけを味わうことなど、出来ない相談です。

 これは信仰も同じです。信仰に生きるとつらい時があります。それを避けていては喜びは味わえません。信仰の喜びが分からないとよく耳にします。神様のお心に踏みとどまらないから恵みが分からないのです。苦しいことがある時、神様の御手の中でそれを受けとめず、世間の人と同じように右往左往して自分の価値観で処理しようとする、それでは神様の喜びは分かりません。御心に従い、御心に踏み止まるところにはつらさがあります。実はそこに神様が働いて、喜びへと変えて下さるのです。十字架の後には必ず神様の復活があり、十字架のないところには復活はないのです。

 この喜び、「私たちから奪い去られない喜び」については、パウロがローマ書8章31−38節で高らかに歌い上げています。