メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」


   

  「死で終わらない病気」   ヨハネ11:1−16

 ラザロの危篤の報を受けてイエス様は言われました。「この病気は死で終わるものではない。神の栄光のためである。神の子がそれによって栄光を受けるのである。」と。(ヨハネ11:4)病気はいつも死と結びついています。しかし、イエス様はそこに尚二日間滞在され、後日、すぐにラザロのもとに駆けつけなかったのは「あなたがたにとってよかった」(ヨハネ11:15)と弟子たちに言われます。弟子たちが、すぐにイエス様が駆けつければ見るはずの病気の癒しではなく、死人の甦(よみがえ)りを見るからです。

 そして、ラザロの死と甦りは、そのままイエス様の死と甦りを指し示しているのです

 ヨハネ福音書で、「栄光」は十字架をさします。神様が神様として人々にわかる「栄光」は、感動する美しさの中にあるのではなく、御子が人々の罪のために死に、神様の赦しを人々に与える十字架にこそあるのです。

 世間の人は、天国を漠然と願望しますが、罪の赦しはありません。私たちは十字架による罪の赦しがはっきりしているので、天国の希望もはっきりしています。イエス様は死を少し先に延ばしたり、死なない命を約束したのではりません。死んでも終わらない命をお与えくださったのです。

 地上にある時は、どのように私の破れに神様の栄光が現されるかを拝見しながら生き、地上の先にも神様の御手を見て生きていくのです。