メッセージ (説教より) 「ヨハネによる福音書」 |
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「初めに言(ことば)があった」 ヨハネ 1:1−5
「初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。」(ヨハネ1:1)
「初め」とは、時間的な初めも言いますが、起源、根本という意味での初めでもあります。「言(ことば)」とは、「ロゴス」で、もちろん言葉のことですが、法則、原理、根拠といった意味もあります。
「ロゴス」という言葉で表わされるイエス様は、神様と同質で、神様そのものなのですが、それでも神様と区別されるためにこのように記されています。初めにこの言があったのです。
このヨハネ福音書の書き出しは、創世記を思い出させます。「初めに、神は天地を創造された。地は混沌であって、闇が深淵の面にあり…」(創世記1:1)
創世記がまとめられたのは、国が破れ、イスラエルの民がバビロンに捕虜として連れて行かれた時でした。明日に少しの希望もない、混沌と闇が地を覆(おお)っていた時でした。
ヨハネ福音書がまとめられたもの、90年代のドミティアヌス帝が組織的にクリスチャンを迫害し出した時でした。暗闇が今を覆っているのです。
苦しさや痛み、悲しみがあっても、私たちは決して恐ろしい運命や宿命、闇のもとにあるとは思いません。世界を一番深いところで支配しているのは命と光と愛のロゴス、イエス様だからです。