メッセージ  (説教より)
「イザヤ書」






「闇の中の光」          イザヤ書 8章23節-9章6節 
                ルカによる福音書 1章40-56節


「闇の中を歩む民は、大いなる光を見
死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。
あなたは深い喜びと
大きな楽しみをお与えになり
人々は御前に喜び祝った。
・・・
彼らの負う軛、肩を打つ杖、虐げる者の鞭を
あなたはミディアンの日のように
折ってくださった。
地を踏み鳴らした兵士の靴
血にまみれた軍服はことごとく
火に投げ込まれ、焼き尽くされた。
ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。
ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。
・・・
万軍の主の熱意がこれを成し遂げる。」
BC722年、北イスラエルはアッシリアによって滅ぼされますが、それに先立つ13、4年前、無謀にもアッシリアに反抗して、北イスラエルの北部は蚕食されました。南ユダヤにもアッシリアの脅威が及びましたが、イザヤは死の陰、暗黒の地に光を見ていました。光は輝いているわけではありませんが、イザヤはそのことがあたかもすでに起こったかのように過去形で語ります。この後南ユダヤも滅ぼされ、700年後、主の熱意が一人のみどりごをお送りくださいました。
ユダヤ人というだけでガス室に送り込まれる中で、自殺するか、刹那的になるか、凶暴になる同胞を前に、フランクルは「この困難な最後の時に、だれかに見られている、目を留めてくれる人がいる、友、妻、そして神がいると知っている者は生きられた」と言っています。問題は苦しさではなく、望みや目を留めてくれる者がないことです。